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連載版・天使な息子にこの命捧げます  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第二章 天使な息子のために王子との結婚してはどうかと勧められました
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辺境伯父娘を天使な息子に助けてもらって成敗しました

私はさすがにやばいと思った。


今回の件はすぐに軍を率いて来いと弟には連絡したけれど、あいつは絶対にすぐに来ない。


そもそも私が負けそうになっているなんて心にも思っていないはずだ。


エドは半死半生の状態だし……龍之介は目の前の敵で目いっぱいでここまでは到底来れそうにもない。


でも、何としても可愛い天使なシャルルちゃんだけは逃さないと。


転移魔法を私が使えたら良かったんだけど、私では使えないし……。


私はチェックメイトされたのに気付いたのだ。


「ふん、厄災女よ。私に楯突いた事を息子ともども地獄で詫びればいいわ」

そう言うと、ゴキブリ女は手を翳したのだ。


私は覚悟を決めた。


「天なる神よ。私に力を与え給え!」

やった、こいつも馬鹿だ。

私はまだ助かるチャンスが有るのに気付いた。

神に祈るなんてこの女も余程のお人好しだ。


「喰らえ、爆裂魔術!」

そう叫んだ時だ。

私はとっさにシャルルを抱いたまま地面に突っ伏したのだ。


ズコーーーン

私達の頭の上を爆裂魔術が通り過ぎたのだ。


本当にうまいこといった。


私がほくそ笑んだ時だ。


「何しているの。あなた、折角一瞬で殺してあげようとしたのに」

ゴキブリ女が私を見下ろしてくれるんだけど……


私は万事休すなのを知ったのだ。


この位置ではいくら私でも逃げられない。


「このまま大地ごと燃やしてあげるわ」


「天なる神よ。我に力を与え給え」

でも、また女は祈り始めたんだけど。


私は慌てて起き上がった。


そして、後ろに下がる。


「出でよ、火の玉」

女は大きなファイヤーボールを出して攻撃してきた。


今度は横にすっ飛んで躱す。


ドカーーーーン

ファイヤーボールは残された屋敷の建物に激突して爆発した。


爆風に翻弄されつつもなんとか立てた。


「往生際が悪いわね」

女は叫ぶと私を睨みつけてきた。


「じっとしていなさいよ」

誰がそんな言うことを聞くか。


私は思わず心のなかで舌を出していた。


「もう、許さないわ。」

女は怒り狂っていた。


「天なる神よ。我に力を与え給え」

また女は祈り始めた。


そう言えばこの隙に攻撃すれば良かったんじゃないか!

私は今頃気付いた。

本当に馬鹿だ。なんでさっさと攻撃しなかったんだろう。

今回は無理だけど、次回攻撃しようと私は決めたのだ。


そう思ってちらっと天使な息子のシャルルちゃんを見たら、

「まーまー」

急にシャルルちゃんの手に金色の光が光ってシャルルちゃんの光が私をも包んだのだ。


「えっ、シャルルちゃん、これって」

私は驚いてシャルルちゃんを見たんだけど。

シャルルちゃんはニコって笑ってくれるんだけど……


「喰らえ。爆裂魔術」

その時だ。女から爆裂魔術が放たれて、私達に襲いかかる。


しかし、その爆裂魔術はシャルルちゃんの張った金の光に反射されたのだ。



ズカーーーーン


盛大な爆発音がした。


あたり一面が真っ黒になる。


そこには黒焦げになった辺境伯とその娘が立っていたのだ。


他の兵士たちはほとんど倒れていた。


私は唖然とした。


天使な息子のシャルルちゃんは障壁を張ってくれたのだ。それもミラーだ!

私は自分の天使な息子のシャルルちゃんを抱き締めていた。

「凄いじゃない! シャルルちゃん」

「まーまー」

私の言葉に天使な息子のシャルルちゃんは手を振って喜んでくれているんだけど……


「ば、馬鹿なミラーだなんて」

辺境伯の娘は唖然としていた。

ふんっ、天使な息子のシャルルちゃんを狙って天罰が下ったのだ。


私達の周りは金色の障壁で覆われていた。

「マーマー」

そして、シャルルちゃんの言葉とともに温かい金色の光が私を包むと私の体に魔力が流れ込んできたのだ。

なんとシャルルちゃんが魔力を分けてくれたのだ。


さすが天使な息子のシャルルちゃんだ。


こんな小さい時から魔術を使えるなんて!


私は感激した。


「マーマー」

そう言ってシャルルちゃんは私の体をペチペチ触ってくれた。


「はあい、天使な息子のシャルルちゃん。今すぐ、このゴキブリ父娘を成敗してあげますからね」

私はシャルルちゃんに頷いたのだ。


「ふんっ、何か言い残すことはあるかしら」

私は一応聞いてあげたのだ。


「そんな馬鹿な」

「見ていなさい。神よ我に力を与え給え……」

娘が祈り始めるんだけど、こいつは本当に馬鹿だ。

祈っている暇に攻撃できるのだ。


「喰らえ!」

私は間髪おかずに叫んでいた。


雷撃が周りにいる敵兵も含めて一斉に直撃したのだ。


「「「ギャーーーー」」」

皆一斉に悲鳴をあげる。


そして、光が消えるとともに黒焦げになって倒れ込んでいた。


「ふんっ、私に逆らうからよ!」

私は胸を張って言ってやったのだ。

立っているものは私達以外にはもう残っていなかったのだ。


ここまで読んで頂いて有難うございました。

明日完結です。

ブックマーク、★★★★★等まだの方はして頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾

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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

新作開始


『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』

https://ncode.syosetu.com/n9991iq/

「3日後の卒業パーティーでお前のエスコートは出来ない」子爵家のエリーゼは婚約者の第一王子から宣言されてしまった。そんな、このままではゲーム通りにその卒業パーティーで皆の前で断罪されて最悪処刑されてしまう。そんな事になったらお母様と約束した事も守れないじゃないかと、エリーゼは絶望した。しかし、そんなエリーゼの元に超過保護な義兄が現れて話はますますややこしくなっていく。更に今まで厳しかった義兄がやたらエリーゼに優しいんだけど、何か変だ。

第一王子はエリーゼを帝国の公爵家の傍流に過ぎないと思っていたのだが、実はエリーゼの正体は……ヒロインの正体とその義兄の正体が判明した時、馬鹿にしていたこの国の貴族たちの間に激震が走る!

果たしてこの危機をエリーゼは義兄とともに乗り切れるのか?

ヒロインを守るために命をかける義兄の愛、ハッピーエンドはお約束です。



この話の元の

短編の作品はこちら


『天使な息子にこの命捧げます』

https://ncode.syosetu.com/n7912ip/



アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/


2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

第一部の紹介は
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。

しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。



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