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連載版・天使な息子にこの命捧げます  作者: 古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄されたので義理の兄が激怒して
第二章 天使な息子のために王子との結婚してはどうかと勧められました
35/53

王妃様から王子と結婚してはどうかと爆弾発言をされました

続編開始です。

つんつん

私は寝ている天使な息子のシャルルちゃんをつついた。


「うー」

シャルルちゃんは首を振っていやいやする。それもとても可愛いんだけど。

あんまりやるとメリーが怒るからやらないけれど。


「ところでジャンヌ。この王宮はそろそろ慣れましたか?」

隣で見ていた王妃様が聞いてこられた。

今日は王妃様に呼ばれていて、王宮の王妃様のお部屋でお茶会なのだ。

当然王妃様のお部屋は立派だ。


まあ、でも、私は天使な息子のシャルルちゃんしか見ていないけれど。


侍女たちも皆周りに集まってきてシャルルちゃんを見ている。

シャルルちゃんはそんな中はしゃいでいたが、流石に疲れたみたいで、今は寝ていた。



「まあ、王宮は子供の頃からいろいろ楽しませていただいておりますから」

私は余り何も考えずに、適当に答えていた。


私の横では嫌そうな顔をしたエドが私を見てきた。こいつも仕事に行けばよいに、何故かこの部屋にいたのだ。


まあ、昔から王宮で遊んでいる私はエドとカーティスを引き連れていろんな冒険をした。

大臣のかつらを釣り上げたり、歴代の国王陛下の肖像画にいたずら書きしたり……


見つかって付き合わされたエドもカーティスも私と一緒に怒られていたっけ。


まあ、今となってはいい思い出だ。


私がそんな想い出に浸っていた時だ。


「そうよね。あなた小さい時からこの王宮に出入りしていたわね。じゃあ王宮で生活するのも慣れているわよね」

「まあ、寝起きしたことはないですけれど、何処に何があるかは大体は判っています」

そうだ。エドと一緒に秘密の通路とか全部探検したんだった。

王宮外への脱出通路も全て見つけ出していた。


そう、私は全然見当違いなことを考えていたのだ。


「じゃあ、あなた、私の娘として王宮に住んでも問題ないわよね」

王妃様が唐突にとんでもないことをおっしゃったんだけど。


その瞬間、紅茶を含んでいたエドがそれを盛大に吹き出していた。


「もう、汚いわね。エドワード。紅茶くらい礼儀正しく飲めないの」

王妃様の叱責が響いたが、


「すみません。母上。今、変な言葉が聞こえたような気がしたものですから」

むせながらエドが言い訳した。


「変な言葉?」

「はい。ジャンヌを母上の娘にするって」

カーティスに背中を叩いてもらいながら、エドが言葉を絞り出した。


そう、たしかに私もそう聞こえたのだ。


「そうよ。あなたのお嫁さんとしてね」

王妃様は爆弾を落としてくれたんだけど、


「「はい?」」

私とエドの言葉が重なったのは仕方がないことだった。


いやいやいやいや、私の聞き違いに違いない。


「あの王妃様。私も今、変な言葉が聞こえたような気がしたんですけど、私と王太子殿下が結婚するとか」

「良いじゃない。あなた達は幼馴染なんだから」

王妃様は笑っていうんだけど。


「「絶対に有り得ないです」」

私達の声がまたしても重なったのだ。


その余りの大声に

「オギャーーーオギャーーー」

思わず盛大に天使な息子のシャルルが泣き出したんだけど。


中々泣き止まなくて私はその真意を確認する間もなく、王妃様は次の予定があるとかでさっさと部屋を出られたんだけど、絶対に冗談だと私は思いたかった。






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私のお話、ここまで読んで頂いて本当にありがとうございます。

新作開始


『王子に婚約破棄されたので、義理の兄が激怒してこの国を滅ぼすと叫び出したんだけど……』

https://ncode.syosetu.com/n9991iq/

「3日後の卒業パーティーでお前のエスコートは出来ない」子爵家のエリーゼは婚約者の第一王子から宣言されてしまった。そんな、このままではゲーム通りにその卒業パーティーで皆の前で断罪されて最悪処刑されてしまう。そんな事になったらお母様と約束した事も守れないじゃないかと、エリーゼは絶望した。しかし、そんなエリーゼの元に超過保護な義兄が現れて話はますますややこしくなっていく。更に今まで厳しかった義兄がやたらエリーゼに優しいんだけど、何か変だ。

第一王子はエリーゼを帝国の公爵家の傍流に過ぎないと思っていたのだが、実はエリーゼの正体は……ヒロインの正体とその義兄の正体が判明した時、馬鹿にしていたこの国の貴族たちの間に激震が走る!

果たしてこの危機をエリーゼは義兄とともに乗り切れるのか?

ヒロインを守るために命をかける義兄の愛、ハッピーエンドはお約束です。



この話の元の

短編の作品はこちら


『天使な息子にこの命捧げます』

https://ncode.syosetu.com/n7912ip/



アルファポリスのレジーナブックスにて

【書籍化】

しました!

なろうの掲載ページ『悪役令嬢に転生したけど、婚約破棄には興味ありません! ~学園生活を満喫するのに忙しいです~』https://ncode.syosetu.com/n3651hp/


2023年6月28日全国1200以上の書店にて発売しました。表紙画像は11ちゃんさんです。
表紙画像
表紙絵をクリックしたらレジーナブックスの説明ページに飛びます。


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手に取って読んで頂けたら嬉しいです。

第一部の紹介は
「えっ、ゲームの世界の悪役令嬢に生まれ変わった?」
頭をぶつけた拍子に前世の記憶が戻ってきたフラン、
でも、ケームの中身をほとんど覚えていない!
公爵令嬢で第一王子の婚約者であるフランはゲームの中で聖女を虐めて、サマーパーティーで王子から婚約破棄されるらしい。
しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。

しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。



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