第4話「宿屋の危機2」
やがて、ごろつきの一人がどこかから銀のペンダントを持ってきた。
それは、アメリアの母親のたった一つの形見だった。
「やめて! それだけは!!」
アメリアは、ごろつきにすがって、ペンダントを奪い返そうとした。
が、ごろつきはアメリアを蹴り飛ばし、殴ろうとした。
その瞬間、ごろつきは何者かに殴られて吹っ飛んだ。
「ぎゃあ――!!!!」
何と、アメリアを救ったのはアクアだった。
「何だ、てめえは!!」
目を血走らせて怒る、バーンズを睨みアクアは言い放った。
「俺は、アクア=ブレイドス! この宿の用心棒だ。」
「てめえ、許さねえぞ!!」
ごろつきをけしかけるバーンズ。だが、アクアは凄いスピードで動き
アメリアのペンダントを取り戻し、男達を一人残らず、素手で倒してしまった。
「覚えてろ!」
バーンズは、捨て台詞を吐くと逃げていった。
「用心棒って言っていたけど、いいの? うち、お金ないわよ」
心配するアメリアに。
「ああ、気にしないでくれよ。一宿一飯の恩義ってヤツだ。」
アクアは、大きく笑った。
「ありがとう、アクアさん。とても、強いのね! スカッとしたわ。
でも、これで宿も続けられなくなるかもしれないわね……」
◆登場人物紹介◆
アクア=ブレイドス
この物語の主人公。
ウォーター・タウンにふらりと現れた、旅人で
なぜか、腕っぷしが強い。謎の青年。
アメリア
町の宿屋を一人で切り盛りする、少女。
借金をしていてバーンズに脅されている。