フィールド1、始まり、その4
片思いの相手に告白しようとして、彼女の突然死に
泣くしかできない中学1年の日向ワタル。
すると不思議な声が聞こえてきて。
突然ワタルはトリップした。
異世界にトリップしたワタルが、最初に出会ったのは
30mの巨大な蛇!
しかも、しゃべってるし。
なんと人型に変身した!
なんなんだ、この世界は?
「ヘビ?」と彼女は笑った。
彼女は続ける。
ワーム族の事をアンタら種族は、ヘビって呼ぶのかい?
変わった方言だね。
だけどそんな、水を被る度に変わるんじゃ堪んないよ。
こっちも落ち着いてられないし、地上にやたら出歩いて動くにも
あの巨体じゃ、融通が利かない。
彼女は大量の水に浸ると、本体に戻ると教えてくれた。
つまり湖や海や、大きな水槽でもなけりゃ駄目らしい。
地上に居る時は、もっぱら人間と同じ格好らしい。
もっとも水を被ると、多少は鱗が肌に浮かんだりする事が
あるらしいけど、それでも本体に戻る事は無いようだ。
その時。遠く、爆発音がした。
地響きが足元のベッド越しに、這い上がってくる。
やれやれと彼女は肩をすくめた。
「また反乱軍がノーザンシティを攻撃してんのかね?」
そわそわするワタルに、彼女は顔をくっつけて言った。
「帰りたいのかね?」
こうして近づくと普通の人間に比べて、やたら大きな口をしているのに気づく。
僕。食べられちゃったら、どうしよう?
「坊やは良い子みたいだから・・・あんまりあの街には関わらないで欲しいな。
ノーザンシティには良くない人間も多いから、あたしも行きたくないし」
「それとも坊やの両親が、あそこにいるの?」
返事に困った。どう答えようか?
「・・・大体、熱が下がるまで動いちゃ駄目だよ」
熱で体は重いが、好奇心の方が強い。
それに何も知らないままで、おちおち眠る気にもなれない。
「連れてって、熱なら平気だよ」
彼女は僕のおでこを触った。
冷たい氷みたいな、彼女の手のひら。
「熱が少し、下がったみたい」
「じゃあ行こう。僕の名はワタル。日向ワタルだよ」




