幻影に処す
むしろ枠組みは段差の影に落ち着き、その仕事を本棚の一部に収束させる幻影とした季節の殻であった。
当時、異臭は県議であり、その思想と共に周波数を提供せしめる空白を馳せる最後の道しるべ。
彼は永続的永久的、期間の影に裂き、ビオラビードロの蓋に先駆け、鉄道の道を踏んでいた。
その際、畳に閉じて、さも理屈とし、
「奇策、さて、何に翳る飛行機か」
と、問うたのに対して、
「升掛、ろうそくの緑のように、移管とせしめたる」
と、回答する。
実に、弥勒の菩薩に、天下の火を掲げんとする。
脇にさして人の道を行く。頃に、橙に落ちる木の葉と情景に風情あり。禅問答の棚に、趣あり。
いかんとし、外界に異変を察知するとともに、構える。夕間暮れに飴の遮る霧の滴る森の如し。先駆ける木の匂いに、風情を重ねる。
ハナミズキに巨頭あり。異変は黒と昔話のように迫り、合致と近似線を描く。
「紅に赴き、実践の来ようと見えるが、如何か」
「深紅の霊の刃、直進に通るため、丈夫」
迎え撃つが如し、趣、風情、寸分の狂い無し。