もう少し話すことあると思うけど、戦友のことしか話していない
再始動
夕方、修三は『たーい!ばぶ?』という日曜夕方アニメを彷彿とさせる看板の居酒屋の写真を陽介に送った。それから数時間後の電話。前触れも何もない。陽介が言った。
陽介「・・・クソ野郎」
修三「・・・ばぶ?(イ〇ラちゃん)」
「あっはっはっはっは」
「あっはっはっは」
「たーい!たーい!(イク〇ちゃん)」
「やっぱあれだな君とよく似た感性の持ち主なんだろうな」
「あんな店どこでみつけたの?」
「普通に博多の繁華街にあったよ。君仲良くなれるんじゃないの?」
「・・・・・・・ぺーっ!」
「あっはっはっはっは」
「あっはっはっは。いったいどうしたっていうんだい。穢れでも貯まっているのかな?」
「まあ、穢れハント(魔法少女スロットのハイエナ行為)失敗したよ。もう少し粘れば勝てたんだが自分を最後まで信じることができなかった。はあ・・・」
「諦めたらそこで試合終了だよ?」
「ぬおおおおお、もう試合終了で良いんだカス野郎!それよりところで試験(資格試験)どうだったの?結果出たんだっけ」
「まだだよ、来年の一月くらいじゃないのかな」
「ま、もうわかってんだろう?駄目だってことが」
「あっはっは、なんてことを言うんだ全く」
「まあ、君は実戦で成長するタイプだから仕方ないよなあ」
「あっはっは、つまりそれもう落ちてるよ」
「大丈夫!来年もあるよ!きゃ♡」
「ごおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
「それで今回も(試験会場で)戦友たちと再会できたの?」
「まあ、いたよ、見覚えのある男たちが」
「何度落ちても不屈の闘志で戦いに挑む男達、か。俺たちにできないことを平然とやってのける。そこにしびれる!憧れるぅ!」
「あっはっは、カス野郎が」
「それで戦友たちと話したりしたの?」
「話はしないな」
「つまり心で話すと」
「ぺっ!」
「目と心で交わす誓いのエールだな、愛しき戦友たちよ、来年も会おうぜ、俺のこと絶対忘れるなよ♪(つまり資格試験に落ちて再挑戦)、って感じで」
「あっはっは、しないよそんなの。お互いチラチラと視線を交わして、お、コイツまた来やがったなとかその程度だよ」
「そういや、高圧ガス取り扱いの資格だったよな」
「うん」
「なら君の体内の高圧ガスかましてやれば良かったんじゃねえ?俺、こんなにうまく扱えるんだけど、って実演してやれば合格間違いなしだったのに」
「あっはっはっは、もうオラこんな不毛な会話嫌なんだけど」
「じゃあ、今何やってるんだい?」
「アニメ見てビール飲んでゴロゴロしてるよ」
「晩飯は」
「食べたよ」
「何を」
「御当地食堂のサバ味噌定食だな」
「どんな風に食べたんだい?」
「あっはっは、この粘着野郎が!うざいんだよ!」
「あっはっは、じゃあ、俺が再現してやるよ、見てたから」
「もういいよ、どうせ野獣のような食いっぷりやるだけでしょ」
ッゴッゴッ、フゴフゴ、ちゅるるるるるるる、ガツガツガツガツ!(唇、舌、喉、鼻を使って色々な音を出しています)
陽介「あっはっはっはっは、野獣としか思えない」