1.家庭環境ヤバすぎる件
転生したことに気がついたのは高熱で死にかけたからだった。
そして改めて私の環境に気づき、軽く絶望した。
この世界は乙女ゲームで私は主人公。
そして公爵家の令嬢、、、、、だけだったら良かった。
まずは父!ファエル・クラシコ!
私にはでろ甘だが腹違いの姉にはとことん厳しい!公爵!
そして母!ファリア!
私には甘いし、父にぞっこん!だがしかし!平民!
なんとなくわかってくれただろうか。
私はいわゆる私生児、というやつなのだ。
…きもちわるっ。
私が軽蔑することランキング不動のトップは不倫、浮気だ。
やってる奴らはとりあえず死んじゃえばいいと思う。
あっ、私の腹違いの姉の母、つまり父の正妻はご存命である。
…グズだねっ父!
ちなみに私と母が住んでいるのが本邸、姉と姉の母が住んでいるのは別邸。
…ははっ!死ねよっ父!
クソすぎて笑えない。
この環境に疑問を持たずに過ごしてきたことにすら嫌悪してしまう。
ていうか、こんな環境の乙女ゲームで私が主人公なのはバグだと思う。
普通に考えて虐げられてる姉の方がヒロインだろって感じである。
泣きたくなってきたが、泣きたい状況にいるのは姉と姉母だろう。
今でも覚えている。
私がここ、公爵邸に連れてこられたのは3歳の時だった。
それまでの私はまぁ、なかなかいい家にいた。
物心つく頃からずっと家にいて働いてない母を不思議に思うことはあれど、口には出さなかった。
きっと、父からの支援があったからだろう。
なんで私が3歳になるまで公爵邸に連れてこられなかったのかはわからない。
もしかしたら本妻が私に危害を及ぼすとでも思ったのだろうか。
アホらし。
前世の記憶がなくとも私は私だったらしく、一目惚れした。
姉と姉母に。
長く伸ばされた綺麗な黒髪に美しい黒の瞳、人外じみた美しい顔立ち。
喪に服す期間だったために着ている黒い服も彼女らの美しさを際立たせていた。
父は母を迎える服装に相応しくないと彼女らに声を荒げていたが、それすらも私の耳に届かないほど、私は見惚れていた。
姉と姉母が間に服していたのは姉母の両親が事故で亡くなったからだ。
あいも変わらず、クズな父は仲が悪かったのかもしれないが義両親の葬式を終わってすぐに私たち母娘を公爵家家に迎えたのだ。
昔も今も変わらずグズな人である。
一目惚れした私は前世の記憶がなかった頃、幼ながらに姉や姉母に下手に会いに行けば母の機嫌が悪くなりそれに伴い彼女らの立場が悪くなることは理解していた。
わー、かしこーい、と自画自賛する。
…虚しい。
そんな私は前世の記憶を取り戻したことにより最強になった!わーい!
と言っても、悪知恵が働くようになっただけでだが。
そして現在、母と父は家にいない。
なぜなら私が駄々をこねて本日2人と行く予定だったパーティを欠席したからだ!
今のうちに彼女らに会いに行くとしよう。




