第28話『最終話』
あれから、2週間後。
学校は被害はあったものの、文化祭は再開された。
俺は1日目にメイドをやったので、2日目はやらなくていいので、フリーだ。
俺と優美ちゃんで、校庭の屋上でくつろぐ。
「強司くんには、反省してもらわなきゃだね」
「そうだな」
あいつは、異空間の箱庭で反省中だ。
悪さなんて考えられないようなシステムになっているので、おそらく、塩らしい生活をしているだろう。
「面会とか、できるの?」
「出来るよ?」
「次郎くんも連れて、面会しようかな」
「そうだな」
次郎に説明した。そしたら、次郎は最初こそ、信じられないようだが。
優美ちゃんが事情を話すと。次郎は信じたみたいだ。
なんだよ! 俺だと信じなくて、優美ちゃんなら信じるなんて!
涙が出そうだよ。
俺は宇宙精霊神に融合進化した事によって、髪は真っ白。
髪を切っても、次の日には腰まで伸びている。
それに、背中に生えている、蝶の羽をかたどった綺麗な羽が、かなり目立つんだよな。
消したり出来るんだが、油断すると出てきてしまう。
「空音くん!」
「ん? 何?」
「空音くん、私ね、空音くんの事――」
「優美ちゃん!」
「は、はい!」
「俺、優美ちゃんの事、好きだから! 付き合ってくれると嬉しい!」
「ふぇ?」
「どうかな?」
『ああ、もう、何を言ってるの!!』
『ああ、とうとう!』
『マスタ~!』
『主様、頑張ってください!』
『ふふ、若いねぇ~』
『素晴らしいな』
『わぁ~』
俺の中にいるルピナス達やルシファー達がいろいろ言う。
そう、俺達は一つなのだ。
1人じゃない。
「私も好きです!」
やったー!! 告白成功!!
俺は優美ちゃんを抱きしめる。
「ありがとう!」
俺は嬉しかった。
「こちらこそ、ありがとうございます」
優美ちゃんは、俺の腰に手を回し、抱き寄せる。
突然、屋上のドアが開いた。
「ここにいたか、空音!」
次郎がずかずか、やって来た。
「「邪魔するな!!」」
俺と優美ちゃんがハモりました。
それから、俺と優美ちゃんは暇さえあれば、デートしたり、遊んだりした。
次郎は嫉妬して、時々、邪魔してくるが、前よりも次郎と仲良くなった。
あれから、2年が経ち――
俺は次郎と優美ちゃんと同じ大学、横浜魔導大学に入学。
俺は大学生兼冒険者として、多忙な毎日を送っている。
もちろん、優美ちゃんとは、今でもお付き合いしている。
俺は国内で初めてのSSSランク冒険者となった。
横浜大迷宮では800層を踏破。
横浜魔神襲撃事件を解決した英雄。
もうね、ネット界もテレビ界も、俺を逃さなかった。
いつも、誰かしら俺を『スマグリ』やビデオカメラで撮っている。
俺は大学の屋上にいた。
空は青く、太陽が眩しい。
『空音』
「ん?」
ルピナスが声をかけてきた。
『大好きよ』
ルピナスの告白にドキリとした。
「俺には優美ちゃんがいるんだが?」
『それでもいいわよ! 正室は、わたしよ!』
「はいはい」
『はいはい、じゃないわよ! い~い、わたしは諦めません!』
「わかったよ。ルピナス」
ああ、今日も平和だ。
こんな日が、ずっと続いて欲しい。
さて、300万個の霊宝石が集まったし、また、1000連ガチャを回そうかな。
きっと、スゴイキャラをゲッドできるだろう。
俺は八雲空音。
1000連ガチャを回すのが大好きだ!!