第24話『黒幕との対決』
「さて、ここなら自由に戦える」
強司はニヒルな表情で、両手を広げる。
「強司、お前と戦わなくちゃ、ならないのか?」
「もちろんだよ! 空音くんは、邪魔をするからね!」
強司は笑顔で答える。
「ルピナス達、戦うぞ!」
「わかったわ!」
「戦いましょう!」
「うん、戦うよ~」
友人である、強司の目を覚まさせるんだ!
「《魔法防御力上昇》《物理防御力上昇》――」
俺とセイラで、自分たちにバフをかけていく。
そして、強司と戦う!
「《オールボイド(全て無効ⅩⅤ)》」
「!!」
マジかよ!! 俺達がかけたバフをかき消えた。
「《ハートブレイク(心臓潰しⅩⅥ)》」
「ガハッ!!」
俺は血を吐き、倒れた。
「カハッ!」
セイラも血を吐き、バタリと倒れた。
「クッ!」
ルピナスは、膝をつき、なんとか耐えた。
「ちょっと、ヤバいかも~」
ビナはも膝をつき、耐えた。
「空音くん、進化したとはいえ、弱いね!」
強司はケラケラ笑う。
マジかよ! 滅茶苦茶、強いじゃねぇか!
ずっと力を隠してのたのか??
「《ゴッドカース(神様ノ呪縛ⅡⅩ)》」
俺達の体は、金色の鎖で縛られた。
Ⅰ㎜も動けなくなった。
「!!」
声を出そうとしたが、出せない。
強司は俺の襟を掴む。
「空音くんは、いちよう友達だから、生かしてあげるけど。邪魔をしようとしないでね。じゃないと、拷問しちゃうから」
加虐的な表情で俺を見る。
ゾッとした。
強司を本気で怖いと思ったのは、初めてだ。
「!!」
「!!」
「!!」
3人とも、俺を助けようとするが、ダメだ。
普通に話す事も、念話さえ使えない。
「《ゴッドプリズン(神ノ牢獄ⅡⅩ)》」
金色の檻に吸い込まれ、牢獄に入れられた。
「君らは、そこにいなよ。じゃあね」
そう言って、強司は建物の中へ行った。
「……」
「……」
「……」
「……」
マジかよ!! 俺らは負けたのか??