第20話『魔神襲来 その1』
体長7メートルある、金色のロボットが校庭に現れた。
「あ、アレは!!」
見覚えのある存在だ。
「もしかして、魔神!?」
優美ちゃんが、大きい声で答える。
俺はハッとする。そうだ、アレは魔神だ。
町田市を襲った、魔神にそっくりだ。
生徒達や保護者、お客さん達が悲鳴を上げる。
「優美ちゃん! 逃げるぞ!!」
「う、うん!」
確か、駅の地下に行けば。魔神の攻撃を、ある程度、防げるハズだ。
俺は『スマグリ』で連絡しながら、走る。隣にいる優美ちゃんも走りながら、連絡する。
「ウネちゃん!!」
『どうしたの、空音?』
「俺の学校に魔神があらわれた!」
『えええ!!』
「俺は花輪囲優美ちゃんと一緒に、横浜駅の地下に逃げる。ルピナス達に連絡してくれ」
『わかった! 連絡する!』
「よろしくな!」
ひとまず、地下で合流し、作戦を立てよう。
俺と優美ちゃんは『スマグリ』をポケットに入れ、走る。
俺達は駅に向かって走った。
《視点 久遠強司》
「魔神の封印が解けたね」
地下世界で封印されていた、3体の魔神の封印は解け、地上に転移。そして、魔神は横浜を襲う。
うん、うん。僕の命令通りだね。さて、次の段階だね。
親魔神がいれば。子魔神を生み出しやすくなる。
「《魔神因子開花》」
すると、人間達の体内に宿っている魔神因子が開花。
人間達は、みるみる、魔神へと変貌する。
僕が蒔いた、魔神の種は十分、育ったからね。まあ、邪魔をする者も多少、いたけど、なんとかなった。
僕が黒幕である事は、ごく一部しか知らない。空音くんのキャラである、ルピナスというキャラに気づかれたが、すぐに記憶を封印したので、なんとか、なったが。
「うんうん、3体じゃダメなら、10体、10体がダメなら100体。どんどん増やせば、全部を倒すのは難しいよね」
僕は両手を広げる。
「さあ、魔神よ! 横浜を制圧するんだ!」
そして、僕が横浜を制圧し拠点にする。そして日本を支配し、世界を支配する。