第18話『準決勝 パート2』
俺は、次郎の所に向かった。今野くんは長田くんとの所に向かった。
「次郎、加勢する!」
「おう、頼むぜ!」
「八雲くんだ!! やった! やった~!」
柊木先輩がなぜか喜ぶ。
「《トラッキングパラライズバレット(麻痺弾Ⅳ)》」
彼に向かって20発の弾丸を放つ。
「どんとこい!!」
彼は、なぜだかマジックシールドを展開せず、20発の弾丸を受ける。
「え!?」
柊木くんはバタリと倒れる。
「おいおい!! マジックシールドを展開しないのかよ!!」
だが――
「!!」
柊木くんは立ち上がり。
「ああ、気持ちいい――!! これが、君の愛か!!」
彼は恍惚した表情で俺を見た。
「おかしい!! 絶対、おかしいよ!!」
ビナの魔法だぞ!? どうして、麻痺がかかってないんだ!?
「あいつは、状態異常に強いんだ!」
「それ、早くいってよ!!」
それ、事前に教えて欲しかった。
「いや、すまん! 教えるのを忘れてた!」
「そ、そっか……」
なら、しょうがない。
あまり使いたくない魔術だけど、使ってみるか。
「《ダークプリズン(闇の牢獄Ⅲ)》」
黒い霧が発生し、柊木先輩を覆う。
ビナの魔術である。
「!!」
柊木先輩は黒い霧から逃れようとしたが、霧はまとわりつき、離さない。
「うあああああああああああああああ――!!」
柊木先輩の悲鳴を上げる。
「なんつー、魔術だ!?」
次郎は驚く。
説明するのは後だ。
「次郎、ここは任せた!」
「了解! 任せとけ!」
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