第7話『お見送り』
――当日。
SSRキャラであるセイラ、ビナとURキャラであるルピナスと魔導契約の一部を替え、再契約した。
俺がモンスターと戦って倒しても、彼女達に経験値が入らないようにしたのだ。
彼女達もレベル上げする際、制限される。
「本当に、ルピナスを連れていっていいのか?」
「ああ、もちろんだ。弟であるお前に何かあったら、死ぬほど後悔する」
「それは、こっちの台詞だ、ばあか!」
空真の優しい暴言に俺は癒やされる。
「お前も命ある存在だし、弟だ。死んで欲しくない。それに、地下世界は非常に危険な世界で、ビナやルピナスみたいな奴がたくさんいるらしい。なら、ビナやルピナスを連れていくべきだ」
俺の気持ちが伝わったのか、空真は優しげな表情になり。
「わかった。何かあったら、すぐに連絡しろよ?」
「ああ、わかった」
俺は頷く。
魔王になれば器も大きくなり、SSRキャラやURキャラを増やして、強くなっても器は壊れない。
俺には未解放のSSRキャラが3体とSSRチケット1枚がある。
これらを解放するには、どうしても魔王になり器を強く大きくならなくてはならない。本来なら、俺が地下世界『アンダーワールド』にいくべきだろうが。
「いいんだよ、兄貴。俺に頼れ」
「空真……」
「そろそろ行くよ~」
ビナが言う
「いってらっしゃい、空真、ルピナス、ビナ」
「ああ、行ってくる」
「うん、行ってきます。空音」
「うん、マスター、行ってくる~」
ビナが転移魔法の魔術を使う。
ビナ、ルピナス、空真がその場から消え去る。
空真達、頑張ってくれ。俺は、俺で頑張る。
そしてもう一人、お見送りする子がいる。
「準備はできたか?」
「うん、できたよ」
新たに分体創造した、存在。
八雲彩良音である。
そう、俺の妹である。
肩まである黒髪に大きな瞳。顔立ちは整っており、スタイルがいい。
美女といっても過言じゃない。
それに、お胸も大きいので、男性にモテるのは間違いない。
だが、妹を嫁に出すのは、よほど良い奴じゃないとださんぞ!
ちなみに、名前はルピナスが名付けた。
「兄さん。私、頑張るね!」
「ああ、頼むな」
彼女には天使学校に通ってもらう事になった。
「セイラ、彼女を頼む」
「我が命をかけて、彩良音様をお守りします!」
セイラが転移魔法の魔術を使い。
セイラと彩良音は転移、その場から消え去った。
天界『ヘブンワールド』へといったのだ。
こうして、俺は弟と妹を見送ったのだった。
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