第3話『朝、起きると』
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なんかベッドの中が温かいな。ふと、寝返りをすると。
何かが、温かい息が口元にあたった。甘い香りがする。
良い匂いだ。
俺の息は臭くないだろうか?
そんな事を考えた瞬間――
俺はハッとし目を開ける。
すると、白い肌をした、見知らぬ顔がそこにあった。
まじまじと見ると。誰なのかわかった。
「せ、セイラ?」
俺の声が聞こえたのか、セイラは目元がピクリとし。
瞳をゆっくり開け。
「……主様、おはよう、ございます」
「あの、どうして君が俺のベッドで寝ているんだ?」
「主様をお守りするためです」
「え?」
「一緒にいた方が、お守りできます」
「ありがとう。えーっと、その、とりあえず。起きよう」
安心した事に、彼女は別に裸ではなかったし、下着姿でもない。ちゃんとしたパジャマを着ていた。
俺とセイラはなぜだかベッドの上で、正座になった。
「その、パジャマは?」
お胸が大きすぎて、パジャマが、はち切れそうだ。
「ウネ先輩にプレゼントしてくれました」
パジャマは水色の水玉模様である。なるほど、彼女らしいチョイスだ。
「そうなんだ。可愛いね」
「ありがとうございます!」
セイラは笑顔で挨拶し正座のまま、お辞儀。あいかわらず礼儀正しいな。
それにパジャマなのに破廉恥な格好だ。
うん、それでいい。彼女はパジャマだし、裸ではない。
スケベ? スケベで悪いな。
ちなみに、ウネちゃんはアプリ『キャラトピア』で寝ているよ。