表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/95

第4話『分体創造』



 そうと決まれば、俺はさっそく、分体をつくる事にした。


 自宅の庭に移動。


 まずは、ビナがお手本になる。


「まず、かがみで自分の姿すがたおぼえる」


 ビナは手鏡てかがみで自分の姿を見る。


「メモメモ」


 俺は『スマートフォン型グリモワール』である『スマグリ』でメモする。


「覚えたら、自分の姿を強くイメージしながら、頭のてっぺんから、足のつま先まで魔力を流し、循環じゅんかんさせる」


「なるほど」


「体がぽかぽかしてきたら、強く自分の姿をイメージする」


 ビナの体が紫色にかがやく。


「それから詠唱えいしょうするの~」


 彼女はそう言ってから、呼吸を整える。


「《ブンタイソウゾウ(分体創造Ⅲ)》」


 ビナが唱えると、床から魔法円まほうえんがあらわれ、光る。

 実に美しく複雑な魔法円である。


 魔法円の中心から、もう1体のビナがあらわれる。


「おおッ!」

「……」


 紫髪にアメジストの瞳。地雷じらいメイクにパンクな格好かっこう

 ビナにそっくりだ。

 もう一人のビナがゆっくりと目を開く。

 分体創造ぶんたいそうぞうで、できたビナが俺の方を向き。


「マスター、こんにちは~」

「おおッ! しゃべった!!」


 声もそっくりだ。


「もう一人のビナだよ。わかる?」


 ビナがもう一人のビナに話しかける。


「うん、わかる~。マスターに《分体創造》のお手本を見せたんだよね? だから、わたしが生まれた。あってる?」

「うん! そうだよ~」

「すげぇ~!」


 この分体、ちゃんと、こちらの事情を知ってる。


「素晴らしい、分体ね」


 ルピナスも拍手はくしゅし、める。


「わたしが生まれた。どうするの?」

「食べる~」


 ビナはスライムモードになり、ぱくりともう一人のビナをらう。


「え!? 食べちゃうの!?」

「うん! 必要な分体は他にもあるから~」

「他の分体?」


「ぼくは1万体の分体をつくって、地下世界に送り込んでいるの。だから、いいの~」

「1万体もッ!?」


「空音。彼女は最強種のスライムよ。5万体ぐらい、余裕で分体をつくれるわ」


「すげぇ!!」


「へへへ、もっとめて、褒めて~」


「うん、すごいぞ~、ビナ~」


 彼女の頭をでる。ルピナスは嫉妬しっとしたのかほほふくらませる。




読んでくださり、ありがとうございます! 評価してくださると、作者の励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ