第34話『平和な日常』
次郎達に無事を知らせる連絡をする。
俺とキャラ達の力で花輪囲さんや蛇闇間学を横浜巨大迷宮から運び出す。
外には、次郎、強司、俺の家族、花輪囲さんの家族が固唾を飲んで待っていた。
「「空音！！」」
次郎と強司が俺に気づく。
「空音！！」
「お兄ちゃん！」
うちのお母さんと妹も気づく。
「「優美ちゃん！！」」
「「優美！！」」
花輪囲さんの両親とお姉様達。
みんな、俺の所に駆け寄る。
「無事だったんだな！」
次郎は笑顔で言う。
「怪我はない？」
強司が心配そうに言う。
「俺は大丈夫」
2人とも安心し、ホッとしていた。
背中に背負っている花輪囲さんを地面に降ろす。
「「優美ちゃん！！」」
「「優美！！」」
花輪囲さんの両親とその姉達が俺に近づく。
「無事でよかった！」
「優美ちゃん！」
「心配したんだぞ！」
「大丈夫なの！？」
花輪囲優美さんを、心底、心配してる様子だった。
「安心してください、気を失っているだけです」
「そうか、八雲くん、優美を助けてくれてありがとう！！」
「ありがとう！！ 八雲さん！！」
花輪囲さんの両親が涙ながら、感謝の言葉をくれた。
「いえ、どういたしまして！」
花輪囲優美さんと蛇闇間学は救急車に運ばれた。
「蛇闇間は生きてるのか、残念だ」
「確かに残念だよ」
次郎と強司は不満そうに、つぶやく。
「二人とも、そう言うなって」
気持ちはわかる。
だが、蛇闇間は刑務所で罪を償うべきだ。
蛇闇間学は回復しだい、警察の取り調べを受けるだろう。
俺達はというと、警察に事情を話すため、警察署へパトカーで運ばれた。
事情聴衆は終わり、警察署を出ると、お母さんと妹の花純が待っていた。
「よく、頑張ったわね！」
「お兄ちゃんは偉いよ！」
お母さんは前から俺を抱きしめ、妹は後ろから抱きしめてくれた。
家族の愛を感じた。
余韻に浸った後。
「今日は刺身を買って、手巻き寿司にして食べましょう！」
「やった～！」
花純は喜び。
「やった～！」
俺も喜ぶ。
あれから一週間が経つ。
花輪囲さんは完全回復。傷もなく、元気だ。
蛇闇間学はおそらくだが、少年院、行きは免れないだろう。
蛇闇間学は罪を償うべきだ。
平和な日常が戻り、俺達は横浜巨大迷宮にいた。
35層の階層ボスと戦う。
ソイルベア（大）が５体。 ジャイアントソイルベアが２体だ。
「《ドラゴンホーリーレイン（聖なる竜の雨Ⅲ）》」
ソイルベアに向かって光に包まれた竜の雨が降る。
「《ダークバレット（闇弾Ⅲ）》」
闇をまとった弾丸50発が、ソイルベアに向かって発射。
「《ブルーフレイム（蒼炎Ⅴ）》」
ルピナスが蒼い炎でジャイアントソイルベアを燃やす。
ボス達は光の粒子となって消える。
「よし、倒したわね！」
ウネちゃんが飛び跳ね、ピースサイン。アホ毛が揺れる。
俺はドロップしたアイテムを『スマグリ』に転送する。
横浜巨大迷宮から出て、ドロップアイテムを査定してもらう。
「査定額は1250万6500円です。確認をよろしくお願いします」
「「「おお！！」」」
俺達は思わず、声をあげた。
こんな大金をゲットできるとは！
「これで、新しい洋服を購入したいわ、どうかしら？」
「そうですね。わたしも買いたいです！」
「ワタシも買いたい！」
「わたしは、ご飯、食べた～い」
彼女達の笑顔を見つめる。
1000連ガチャをして良かったなと思う。
霊宝石を集めて、また1000連ガチャを回したいなと考える、俺であった。
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