表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/95

第30話『試験の結果は?』


 彼は手始めに、3発のウォータバレット(水弾Ⅰ)を放つ。

 俺はウォーターシールド(水の盾Ⅱ)で防ぐ。


無詠唱むえいしょうかよ!!」


 彼はかなり驚いている様子だ。

 無理もない、無詠唱は上級者でも難しいスキルだ。

 そこそこ、才能さいのうがある人でも無詠唱でスキルを発動はつどうしても、指に小さな火をつけるのがやっとなのだ。

 無詠唱で、有詠唱レベルのウォーターシールドを展開てんかいできるのは、ガチで才能がある人。

 なぜ、俺にできるかって?

 水の精霊ウンディーネであるウネちゃんと出会ってから、ずっと戦ってきた戦友である相棒だからな。無詠唱でウォーターシールド(水の盾Ⅱ)を展開できる。


「だったら、これでどうだ」


 20発の水弾を放ってきた。

 俺は無詠唱でウォーターシールド(水の盾Ⅱ)を発動し、ふせぐ。


「素晴らしい、ウォーターシールドだ!」

 彼は笑顔で拍手はくしゅし、俺をめる。


 そろそろ、俺から行くか。


「《ウォータバレット(水弾Ⅱ)》」

「!」


 50発に及ぶ、水弾を彼に浴びせる。彼は無詠唱でロックシールド(石の盾Ⅱ)で防ぐ。


「50発の水弾か。命中度も高いし、球一つ一つの破壊力はある」

 50発じゃダメか。


「《ウォータバレット(水弾Ⅱ)》」

 150発の水弾を浴びせる。


「!!」


 だが、彼はロックシールド(石の盾Ⅲ)で防ぐ。


「すごいね! だけど芸がないよ!」


 だったら――


「《ドラゴンホーリーレイン(聖なる竜の雨Ⅰ)》」

「えッ??」


 光に包まれた、たくさんのドラゴン達が彼に向かって、降り注ぐ。

 ドラゴンが落ちてくる、光の雨。


「うあああああぁぁ――――――!!!」


 ドドドドドドドドドドド――――――――ッッ!!!

 

 すさまじい竜の雨だ。

 

 本会場の土俵には、たくさんのクレーターができた。

 

 男性がいない。


「ヤバい、やりすぎたか!!」

 

 もしかして、殺してしまったか!?

 俺はあわてて、彼を探した。


 土俵どひょうの外に彼はいた。

 腕がボロボロだが、回復していく。

 会場内に設置されている魔導装置のおかげで、再生さいせい発動はつどうし、彼をやしている。


「南条さん!!」


「んッ……おれは、生きてる……のか?」

「南条さん、無事ですか!?」


「……ああ……君は……受験者の……八雲くん……だね?」

「そうです!」


 彼は上半身じょうはんしんだけ起き上がり。

 俺の方を向く。


「まさか、ドラゴンホーリーレインを扱えるとはね。ぼくの負け。君の勝利だ」


「南条さん……」


 彼は笑顔になり、俺のかたつかむ。


「君は合格だ。おめでとう!」


「はい、ありがとうございます!」




読んでくださり、ありがとうございます! 評価してくださると、作者の励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ