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VERTEX 4  作者: 銀乃矢
11/23

第10話「要請」

「決定事項だ…」

その言葉がずっと脳内で再生されていた。


「ぐっ…」

涙が溢れてくる。


その時、ふと思い出す。

「確か…」

ヘルメットが入ったバッグの中を漁る。

「あった。」


取り出したのはノアの連絡先が書かれた紙切れ。

「ノアに頼ってみて、ダメだったら本当に諦めよう。」



スマホに書かれた番号を入力する。

すると、数回のコールの後、声が聞こえてきた。

『ノアだ。どうした。』

「ノ、ノア、久しぶり。話があるんだ。」

『その感じ、あの件だな?』

「あぁ、永野の件だ。」話が早くて助かる。


『なんだ、彼が乗れるチームを探せってか?』

「な、なんで分かんだよ。お前エスパーか?」

『この電話がかかってきた時点で察したよ。』

「そ、そうか。で、駿の乗れそうなチームはあるか?俺、そういうところ疎くて…」

『あぁ、あるぞ。このチームだ。』

「ん?どういうこと?」

『だから、このチームだ。』


「ちょ、ちょっと待って。つまり、駿はARTに移籍できるってことか?」

『そういうことだ。ネットニュース見てないのか?』

「も、もしかして、F2のドライバーが代役としてF1に行くってやつか?」

『そ、それが俺等のチームの人間ってわけだ。』

「まじか。とんだ奇跡だな。」

『すでに俺から話は付けてる。そのうち、チームからアナウンスがあると思うぞ。』

「本当にありがとうっ…ありがとうっ…」

『良いってもんよ。』



1週間後、ART Grand Prixから正式に永野駿が加入することが発表された。

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