アカネ・カザマツの異能
アカネ先輩の後について行くとでかい扉の前に案内される。
わーお。学園にこんなでかい扉の場所があるなんて。
「ここが講堂訓練所です。先程不審者が入ってきましたがここで始末しましたのでどうぞ中にお入りください」
不審者?それって
「不審者ってクルガ組とか名乗っていませんでした?」
「クルガ組、ですか。いえ始末した人の名前をちゃんとは聞いていないので。私が始末したわけではありません。私は私の部下に処理をさせましたので」
部下に処理ってアカネ先輩には後輩ではなく部下がいるのか?
「あ、ちょうど処理を頼んだ部下が戻って来ましたから聞いてみますか」
アカネ先輩が指差す方向を見ると俺はそいつを見て思わず身構える。あ、あいつが何でここに!まさか俺を襲わせたのはアカネ先輩なのか!
「どうしたんですショウ・マスラギ」
「どうしたもくそもありませんよ。あの先輩は俺のことをおそってきた人。ボルゴレアじゃありませんか」
アカネ先輩がいう人物は俺をよくいじってきたボルゴレアだった。
「アカネ様。敵の処理は終わりました。本当に学園長に渡さなくてよろしかったんですか?」
ボルゴレアが丁寧語でアカネ先輩に言う。
え!?アカネ様?う、嘘でしょ?ボルゴレアはそんなキャラじゃ。
「ショウ・マスラギ。まず私はあなたの異能については知っています。私は風紀委員長をうけるかわりに学園長にこの学園の生徒の異能について聞いていますから。あなたは落ちこぼれの異能。Dランクの異能。異能はステータスを見ることですね」
どうやら俺の異能は全部バレているわけではないらしいがステータスを見るだけのやつならモルクやマルに俺の異能がステータスの書き換えって教えなければよかったぜ。
「公平ではないので私の異能も説明します。私の異能ランクはCランク。異能は記憶の書き換え」
記憶の書き換え?それでCランク?やばくないかこの学園の基準の評価。
「エンドレアス学園は実戦に使える異能のランクを高ランクにしがちですからね。それに私の異能は規則を守る為なら使えますが戦闘であればてんでつかえません。ですから妥当なランクだと私は思っています」
アカネ先輩がそれでいいならいいけどそれよりボルゴレアが反応を待っているぞ?
「あ、すいませんねボルゴレア。あなたはもう帰っていいですよ。後は私がやりますから」
アカネ先輩が命じるとボルゴレアは大人しく帰って行った。




