反動
「お前からすれば俺はどうでもいいわけか」
「どうでもよくはないな。だがそれ以前に俺は本当のショウと決着をつけたい。それさえ済めば才能ある君の芽もつんであげよう。ホムンクルスを殺すのは初めてだから楽しそうだ」
シダラは俺に対する攻撃速度を上げると俺もシダラに対し避ける速度を上げる。
やばいな。これ以上俺のステータスをいじれば俺の体は
「どうした?俺の攻撃を避けられているのに顔は苦しそうだな。あまり無理はしない方がいい。お前は俺を相手にするにはまだはやい。早くショウに体をゆず・・・がっ」
シダラは急に吐血し、動きがとまる。よくわからんがチャンスだ!
「おらぁ!」
「ぐ!か、体が、う、動かん!な、なぜだ!」
「おらおらおらぁ!」
俺はシダラの顔面を殴りまくる。
「ぐ、お、お。くろき、うで、がぁぁぁぁ。腕が、いたぃぃぃ、ま、まさか。こ、これは」
「馬鹿な男だ。魔王の使っていた腕を模倣したところで俺たち人間が魔族の異能を扱いきれるわけがない」
頭の中で異能王は俺に言う。そうか、やつの動きがとまったのは
「黒き腕の反動か」
「そうだ。俺たち人間の異能は昔存在していた魔族よりは劣る。魔族の異能は個人では強いがあまりにも強力すぎてもともと身を削りながらのものだった。我が魔王に勝てたのは魔王が弱っていたからだ。あの黒き腕はかなり強い。我の異能王で無効化できても完全に無効化まではできない」
異能王でも無効化できないってどれだけ強い異能なんだ。
「存在を消す異能なんて逆に無効化する方が難しい。我も魔王も互いに限界だった。だからほぼあいうちに近いな。ただ我の方が先に限界が来て死んだだけだ。お前には申し訳ないことをしたと思っている。それに我のわがままでまた死にたくないなどと。本当にすまない」
異能王は俺に頭の中で謝ると俺は
「俺はこいつを倒す。とどめはどうにかしてくれ。異能王、君の謝りの言葉はその後に受けとる」
「ふ、そうか。了解した。では任せろ」
俺は一旦殴るのをやめた後異能王に肉体を動かす権利ゆずると異能王は
「無様だな。黒き腕をつかい、そのザマとは」
「は、はは。ショウ、有利に、なったら、でてくる、なんて、お前も、卑怯な、やつに、なった、もんだ」
「ふん。貴様は墓穴を掘ったんだ。そんな異能使わなければ我々に勝てたものを。己を過信したな」
「過信、か。ふ、ふふ。そう、だな。そのようだ、な」




