アクツとマル
「が、っ!はぁ、はぁ。な、なんだ。これは、楽しく、ないぞ。わしがこんな惨めな、地味な攻撃で」
キドウは苦しみながら言うと俺はキドウの頭を掴んで持ち上げる。
「お、お前は本当に人間か?わしを簡単に片手で持つなど」
「あ?クソ野郎が喋るんじゃねぇよ。マジで腹が立つ」
俺はキドウの腹部を何度も、何度も何度も何度も殴り続ける。なんだろうかこの黒いもや的な、胸から込み上げてくるこの殺意は。マルが戦いで傷ついてしまうのは仕方ない。それはマルも覚悟の上だろうから俺は何もいわない。拐われた件に関しても俺はイラつきはしたがこうして無事だったことにほっとしている。だが俺の目の前でこいつはやってはいけないことをやった。マルの体に意識を、意志のある感情をいれるなどと。許さん、ゆりさんゆるさんゆるさん。
俺は怒りのままにキドウを殴り続けていると頭の中で異能王が
「おい。やめろ。もうそいつは死にかけている」
は?なんでやめる必要が?殺していいだろこんなやつ。
「マルがお前に抱きつきながらやめろと言っている。気づいてないのか?」
俺は異能王に言われ自分の体を見るとそこには確かにマルが抱きついており、キドウはもう意識を完全に失っており喜怒哀楽の書かれたうでをみるとそこには喜怒哀楽の文字が書かれていた。いつのまに戻っていたんだ?怒りのままに殴っていたら気づかなかった。
「ショウ!やめて!もういいから!そんな奴をショウが殺す必要はない!」
マルは抱きつきながら俺に言うと俺はキドウの頭を離して地面に落とした後マルの頭を撫でる。
「ごめんな。心配かけたな」
「ごめん。私の方こそ。敵の異能をみすみすくらってショウに迷惑をかけた。本当にごめん」
マルは泣きながら俺に抱きついてくる。そんなに俺ヤバい感じでこいつを殴っていたのか?
「ああ。やばかったぞ。いつもの手抜きのようなものが見られない感じだ。我からすればいつも今の感じで戦えばいいと思うくらいにな」
そんなにか。怒りのままに殴っていたからそんな状態になっているとは気づかなかった。
キドウが意識を失って数分後にアクツが
「もうそろそろ空間から転移するな。帰るぞマル」
アクツはマルに言うと俺はアクツに
「ま、待て。なんでお前ら帰るんだ?俺たちと一緒に」
「共闘する前にいったろ。僕には僕のやることがある。マルにはマルのな」
アクツは俺に言うと俺に抱きついていたマルは俺から離れてアクツに近づき
「ごめん。まだみんなとは一緒にいけない。私には私のやることがある。久々に少し長く入れて楽しかったよショウ。無理しないでね」
マルは俺に言った後アクツとマルはアクツの異能、ワープゾーンでどこかへとワープした。




