喜怒哀楽の異能
「お前は喜怒哀楽の最後の感情か?」
「最後と言うのはどうかのう!じゃがお前は素晴らしい!わしが出てこれたのは何年振りじゃからな!」
喜怒哀楽は喜びながらいう。何年振り?まるで何年も前からこの異能を使っているような。
「お前はベルベに体をいじられて異能を四つ感情ごとにいれられたんじゃないのか?」
「ふむ。何を根拠にそんな情報を得たのかは知らんがまぁ情けというもんじゃ。教えてやろうか」
喜怒哀楽は一度咳き込んだ後俺に
「わしの本体の名はキドウ・ライアック。そして感情ごとの名は哀しみのカナン、怒りのドセツ、楽しみのラグレン、最後にこのわし、喜びのヨロじゃ。この手の甲に喜という文字があるばあいはわしのことはヨロと呼ぶがいい」
喜怒哀楽あらため、喜びのヨロがご丁寧に自己紹介した後俺に
「それで、その喜びのヨロだったか?お前だけなんで何年か振りなんだ?」
「よう聞いてくれた!いやはやわしのことをドセツ、カナン、ラグレンの奴らは出したくなくてのう。なぜかわかるか?」
なぜかわかるかとか言われてもわからん。ヨロの異能が強いからか?
「お前の異能が強すぎるからか?」
「ふむ。それもあるのう。3人の異能は補いあえる異能じゃ。ラグレンの異能は触れたものにマーキングし、マーキングした際必ず攻撃が当たる異能。じゃが自身の意思が無くなったじてんで異能の効果は消える。つまり奴の意識が死ねば奴の異能の意味はなくなる。次にドセツじゃ。やつは怒りのままに攻撃が上昇する。上限はどんなものか知らんからどこまで攻撃力が上昇するかは知らんがな。かなりお怒りなら人を1人簡単に殺せるじゃろうな」
ヨロはラグレンとドセツの異能についていう。確かにドセツ、怒りの感情のやつはラグレンとかいう楽しみの感情が攻撃を当てないから見たいないい方してたな。おかげでどんな異能かは想像できたが。
「そして哀しみのカナン。奴の異能はそれなりのスピード。じゃから正直異能と呼べるかはわからん。じゃが人並み以上にはスピードは出るし奴の双剣の腕は確かじゃ。だからメインではやつが出ていたのかのう?わしはしばらく出てこられんだからまぁ知らんが。最後にわしじゃがわしの異能は」
ヨロはそこまでいうと俺の目の前にまで急接近し、片手の剣で俺を横薙ぎしようとする。
「話しながら攻撃して不意をつこうってか?」
「んー。そんな考えじゃないさ。わしの異能は3人の異能を使えるオールマイティ、というか」
ヨロの手の甲の喜という文字が消え、右肩に喜怒哀楽という文字が出現した。




