先生の謝罪
「・・・いぃパンチ、だなぁ。降参、だぁ」
アワロが言うと戦闘空間から離脱する。え?俺パンチ一発しかくらわしてないんだけど。な、なんで離脱したんだ?アワロ。俺半分くらいしか力入れてないぞ。
「マル。俺たちも戦闘空間から離脱だ」
「ど、ど、ど、同意。シ、ショウ。あなた、つ、強すぎ」
「俺が強すぎ?何を言っているんだ?俺は普通だぞ?」
そう。俺は普通だ。みんなあれだねこかぶってるだけさ。本気出せば俺より強いやつなんていくらでもいる。この学園には強い異能使いはたくさんいるし俺の異能はましてやDランク。マルやモルク達とは違う。まぁ、とりあえずは離脱だ。モルクのやつも心配だからな。
俺とマルも戦闘空間から離脱し、1年訓練所へと転移した。
1年訓練所に戻ると先生に肩をかりてなんとか立っているアワロが1年生全員の前にいた。
「はっはぁ。そこのショウ・マスラギはかなり強い、ぞ。俺を一発でこんな状態にしたんだ。まさか訓練の戦闘ダメージが現実にまで及ばすとは。それがてめぇの異能か?ショウ」
アワロは先生が使っていたマイクを使って1年生全員の前で聞くが俺は黙秘権をこうしする。当たり前だ。なんで俺のランクの低い異能を教えにゃならん。それにチームランク戦もあるんだ。モルクやマルにできるだけ迷惑はかけたくない。あいつらは俺と違って目的はあるが俺はそこそこいい企業に行きたいだけなんだから。
「だんまりか。いいだろう。たしかに異能はバラすものではないからなぁ。じゃ仕事はしたからよぉ。俺は帰るぞ先生よぉ」
「え、ええ。生徒に対し貴重な戦闘をありがとうございます。ですがもし次に訪れる際は生徒を罵倒する発言はやめてくださいね。生徒達はまだ未熟な生徒ばかりなんですから」
「あぁ。わかったよぉ。俺がくることは多分ねぇけどよぉ。もし今度来る際は舐めないようにしておくよぉ」
アワロは腹部をおさえながらゆっくり歩き1年生訓練所から出て行った。
アワロが出て行った後先生は俺たち1年全員に謝る。
「皆。すまなかった。トップ企業の1つ、サーズの会社ジントル社からきた社員だからもっとまともな人かと思っていたがまさかあんなすごい格好でくるとは」
トップ会社って言ってるのは分かるけどサーズってなんだ?俺授業ほとんど寝てるからわかんねぇや。先生の謝罪を聞いている時たまたまギュウが隣にいたので俺はギュウにサーズのことを聞いた。




