次の標的
俺はモルクやギュウ、アンさん達をしばらく鍛えることにし、そしてまた1ヶ月が経った。
俺はまたオードに呼ばれ学園長室に向かう。
学園長室についた瞬間ノックもしないでドアを開けた。
「ショウ。ノックくらいしたらどうなんですか?」
オードは呆れながら俺にいう。1ヶ月前までは書類の山に囲まれていたというのに今や学園長の座るテーブルは綺麗に片付いている。
「俺とお前のなかだしいいだろ?」
「立場というものがあるでしょう。今はあなたはこの学園の生徒なんだから。今の私は学園長ですよ」
「ふん。それより何でまた俺を呼んだ?1ヶ月ぶりだぞ。呼ばれたのは」
マルがさらわれてから1ヶ月、全くオードからの呼び出しもなかったのだから俺は聞くとオードが口を開く前に
「それは俺から話すぜ親友」
ゼムが学園長室に入ってきて俺にいう。
「ゼム。お前今まで何してたんだよ?お前が来ないから俺とキーラ2人で他の生徒達の修行してやらないといけなかったからかなりしんどかったぞ」
「悪い悪い、と言いたいところだが俺はオードに頼まれて情報収集してたんだよ。アモウの代わりにな」
アモウの代わりか。あいつも1ヶ月経つというのにまだ怪我は完治していない。あの時やられた片腕がやっとうまく動くようになってきたと最近になってきいた。かなりひどい怪我だったんだな。ステルグにおわされた傷は。
「アモウの調子はまだよくないからしばらくはゼムに任せるしかないわね」
「そうも言ってらんないぜ。今回1番やばいのはお前だ。オード」
ゼムが真剣な目で珍しくオードに言うとオードは「意外と早いわね」とこたえる。
「アーネのやつ、私のこと相当なめてるだろうからまだまだ手を出してくるのは後だと思ってたけどやっぱりショウが1ヶ月前に倒した隊長格の喪失がきいたのかしらね」
「それなら普通はショウを狙うだろうにだが標的はオードなんだよ」
「でしょうね。アーネは昔から私のこと邪魔くさく思っていたようだし。それで?誰がくるの?攻めてくるんでしょ?」
オードはゼムに言うとゼムは
「今回はマジモンにやばいかもな。相手はあのアクロバート大監獄最深部に投獄されていた女、マエド・マクだ」
「アクロバート大監獄最深部にいたやつ、ね。それで?そのマエドの情報は?」
「それがすまないな。情報は得られなかったんだよ。どうやらアクロバート大監獄最深部に投獄されていた奴らの経歴、異能、なぜ捕まったか諸々その情報が消されてやがるからな」




