バルデンの異能
「わ、わかった。ベルベのもとにまで連れていくから。やめて、ください」
バルデンは数十回チョップをくらわせると涙目で俺に頭を下げる。意外とすぐにこたえたな。
「ショウも意外とすきなやっちゃで。そんなドSやとは思わへんだわ」
「は?ドSじゃないよ。こんくらい普通だよ。早くいくぞ。全く」
俺はバルデンの首根っこつかみながらバルデンに案内をやらせた。俺の後に続いてアモウ、モルクもついてくる。
バルデンに案内させながらベルベとやらの場所にまで向かう道中バルデンが
「な、なぁ。あんた。こんな案内をさせたんだ。俺の頼みもきいてくれるよな?馬鹿な弟の友達なんだろ?友達の兄貴を殺したり殺されるようなまねだけはさせないよな?」
「・・・そうだな。きくだけきいてやってもいい。後俺とゴルドルは別に友達ではない。同級生ではあるがな」
俺がバルデンに言うとバルデンは必死に俺に
「頼む!本当にベルベのもとにまでは案内するから俺も守ってくれ!」
「俺も守ってって、お前それ自分で言ってで悲しくないのかよ」
俺がバルデンに言うとバルデンはわめきながら
「悲しくなんかないよ!俺は自分の命が大事だからな!だから頼むよ!そうでないと俺は俺の依頼主に殺される!そんなのついてねぇどころの話じゃねぇよ」
ついてねぇとかそんなことは知らんが案内はしてもらったことは事実だが抵抗してきたことも事実、でもゴルドルとは友達じゃないが同級生の兄を殺すのもな。こいつはウシロウとは違って根っからの悪的な感じじゃないしな。多分ただのバカだろうし
「お前の異能を話してくれたら考えてもいい。さらに言えばちゃんとベルベのいるところにまで案内したら死なないことは保証しよう」
「わ、わかった。ありがとう!やっぱり俺はついてる」
ついてるとかよく言うが俺にこんな首根っこ掴まれながら運ばれてそれはついていると言えるのか?
「俺の異能は金に変える能力。簡単に言えばただの木刀を金ピカの木刀にできたり鎧を金ピカにできたりするんだ。ただ強度はその武器、防具がもっているものでみためだけの能力なんだ。だからさっきショウ・マスラギ、君を斬った剣が簡単に砕けたのはあの剣の強度が弱いからだよ」
あの剣の強度は弱いからと言っても俺は別に身体能力を強化しているからな。あの剣の強度が弱いと言うのか強いというのわからんがとりあえずそういうことにしておくか。




