決着
「ここは、どこだぁ?」
「ここは私の異能空間よ。ウルシ」
モルクはウルシの前に立っていう。あれ?モルクのやつさっきの胸に刺さった傷は?
「私の異能空間は異能空間に転移した後私の傷を一度完全に癒しますわ。それがまずひとつ目の能力、そしてもう一つは」
モルクは瞬時に岩の塊をせいせいしウルシに放つ。今のモルクの岩のせいせい度はかなり速い。いつもの何倍も早いしさらには複数もできている。これが奴の異能解放か。モルクの異能解放、やはり強いな。いや、異能空間ならどれも強いか。だがモルクのはモルクの実力に適した感じの異能解放。これは実にいいな。
ウルシは最初はモルクの攻撃を防いでいたがだんだんモルクにおされはじめる。
「ば、かなぁ!この俺が!このウルシが!落ちこぼれのモルク、ごときにぃ!」
「いつまでもそうやって人を見下しているからあなたは私に負けるんですわ。あなたの異能は強いというのに。背後をとる異能、かなり成長していましたわ。その努力を復讐やそんなことのためにではなくもっと違う場面でいかせていれば」
「うるさい!うるさいうるさいうるさい!お前たちこそそうやって俺を見下して!人を見下しているから敗北する、だぁ?てめぇらのほうが人を見下しているんだよ!」
ウルシはモルクに向かって叫ぶとモルクはウルシの両腕を岩で骨をバッキバキに潰した後に異能空間を解除する。
「はぁ、はぁ、はぁ。なんの、つもり、だ。俺を生かす、のか?」
「・・・ウシロウ兄様。確かに私もあなたを見下していた。それは認めますわ。イルス家の関係は歪すぎてこんなことになったんですわね。だから今回は逃がしますわ。2度と私の前に現れないというなら私はもうあなたに関わりませんわ。ウシロウ兄様が死んだならそのウルシという名で生きればいいですわ」
モルクはウルシを逃すとウルシは何も言わずふらふらとボルゴ家から出て行く。
「モルク。これでよかったのか?」
「よかったんですわショウ。それにあんな兄でも生きていてほしいのは事実ですわ。嫌い、ですけどね」
モルクは俺に軽く笑いながら言うとアクメスはまた慌てだして「時間稼ぎをされた!早く行かないと」と俺とモルクを急かした。
仕方ないだろ。モルクはまだ半人前、1人残すわけには行かないんだから。いくら依頼優先とはいえモルクは1人にはできん。
俺はそう思いながらアクメスの後を追った。




