背後をとる襲撃者
マルがボルゴ家の入り口で俺たちと別れた後、俺とモルクはアクメスの嫁のもとに向かっていた。
「ねぇ!本当にマルを1人にして大丈夫なんですの!私不安しかないのですが」
「モルク。安心しろ。あいつはもう一人前と言ってもいいくらいに強い。俺には敵わないがな。あいつの異能空間はやばいくらいに強い。それは確かだ」
俺はモルクに言うがモルクは
「確かにマルはかなり強くなりましたわ。私の想像以上に。私よりはるかに強いこともわかっています。ですがなんというか嫌な予感がするのですわ。マルの身に何か起きたのではないか?というものが」
嫌な予感ねぇ。確かに俺も嫌な感じはしている。だがマルは本当に強くなった。だから多分大丈夫、だろう。しかし俺ってここまでマルのことを信頼していたのか?マルを守るのも俺の役目のはずなのになぜかマルは大丈夫だという違和感的な何かが俺のことをおしている。なぜだ?
そんなことを考えている間にアクメスが
「お二人ともはやく!襲撃が予想よりはやかった!妻がどうなっているかわからない!だからはやく!」
そうだ。今はアクメス護衛の依頼の方が優先だ。マルは自立できるくらいには強いのだからこっちのことを早く済ませてマルのところに戻ればいい。
俺たち3人は急いで移動していると急に背後から
「後ろがおるすだぞぉ!モールーク」
モルクの背後に急に体全身に白い包帯を巻いた男が現れる。なんだこの君の悪い男は
「ロック・ブラスト!」
モルクは岩の塊を瞬時に出現させ包帯男の腹部にぶつける。
「ぐふぉ!」
「気持ちの悪い男ですね!いきなり女の背後をつくなど!」
「そんなこと言わずに仲良くしようや」
さっきモルクの攻撃をくらっだはずの男はモルクの背後に瞬時に移動し腰に装備していたナイフでモルクに斬りかかる。
「ぐうっ!」
「またまた後ろがおるすだぁ!ひやっは!」
モルクはまた背後をとられ、包帯男は今度はナイフをモルクの顔に向け刺そうとしたが俺はモルクに攻撃が当たる前に包帯男の顔面を殴る。
「うぐっ!」
「この背後をとる異能、まさか貴様!ウシロウ・イルスか?」
俺は包帯男に言うと包帯男はニヤリと笑ったような表情?で
「何を言っている。ウシロウ・イルスはもう存在しない。死んだんだよ奴は。家から勘当されてな!知っているんだろう?モルク・イルス」
「知っていますわ。でも私もなんとなく分かりましたわ。あなたはバカ兄貴なんでしょ?」
モルクが言うと包帯男はただ笑うだけだった。




