ウシロウの行方
「ショウに非はありませんのよ。全てはあのバカ兄貴が勝手にしたこと。ですから気にしなくて良いのです。あのバカ兄貴はいつも余計なことをするのです。今までの分が今に来たのですわ」
モルクがそう言ってくれんならありがたいが。もとから罪悪感とかないけど言われないよりは言われた方がもっと清々しくなれるしな。
「それでヴァンデス兄様が私にウシロウがどこにいったか知っているかと聞きにきたんですの。私は知りませんわと答えたらヴァンデス兄様はそうか、とだけ答えましたわ。ただその後に一言、真暗黒企業には気をつけなさい、と言っていましたわ。おそらくヴァンデス兄様は真暗黒企業に何かあるとふんでいると思いますわ」
真暗黒企業に何かある、か。確かにアーネのやつなら何かやりかねないがかんがえすぎじゃないか?あいつはもう戦力を強化しないほどに強い奴らもたくさんいるようだしな。
「わかった。ショウ、モルク。油断しないで行こう。ショウは大丈夫だと思うけど私とモルクは下手をしたら危ないということだね」
「大丈夫だ。下手などいうことば使わなくてもいい。俺がいる限り2人は死なせたりはしないさ」
俺が2人の頭を撫でながらいうとマルは「ふむ」と自信気に返事をし、モルクはただ照れていた。
その日俺たちはアクメス護衛の準備をした後各々就寝した。
ショウ達がアクメス護衛の依頼を受けたころ、ボルゴレアはある男とボルゴ家に攻める段取りをしていた。
「お前には役立ってもらうぞ。ウルシ」
「もちろんだ旦那。ただ今回のボルゴ家攻めが終われば次はイルス家を攻めることにしてほしい」
ウルシと呼ばれた男がいうとボルゴレアは
「ふん。コウテーのやつとは今別行動しているから構わんがしかしなぜそこまでイルス家にこだわる?お前はイルス家の男なのかウルシ?」
ボルゴレアはウルシに聞くとウルシは
「旦那。俺の詮索はなしという話ですぜ。俺は暴れたいから暴れる。だが最終的にはイルス家を壊すことが俺の目的だ。それが終われば俺は本気であんたの隊に入る気でいるぜ旦那」
「お前を拾った時はただ背後をとる使えんやつかと思っていたが鍛えてやればなかなかにお前は化けたからな。今やお前は我が戦力として欲しいくらいだ。いいだろう。しかしまずは俺の家、ボルゴ家を壊す」
ボルゴレアはウルシにいうとウルシは「くひひ」と笑っていた。




