選別
「ショウ。受けてもらえないかしら?ちょうど奴らの戦力を削るのにもいいし」
「戦力を削る?ボルゴレアだけやってもたかが知れてるだろ」
俺がオードに言うとオードは
「今の真暗黒企業は私の真似をしているわ。隊を13隊に分けている。ボルゴレアは5番隊隊長よ。アモウのやつが言っていたわ」
あのボルゴレアが隊を率いているだと。あのボルゴレアが?親ありきではしゃいでた奴がか?
「あいつはもう以前と同じ奴だと思わない方がいいわ。アーネのおかげでやつは異能レベルはかなり上がっている。おそらく真異能も使えるわ。だから油断したりしてはダメ。この依頼私からも受けることを頼むわ」
オードまで俺に対し頭を下げる。確かにアーネに近づくにはアーネの周りの奴らから倒していく方が早そうだしな。しょうがない。受けてやるか。
「いいよ。受けてあげる。俺1人で行けばいいのか?」
俺がオードに聞くとオードは
「ショウには他に後2人選んで3人で依頼を受けてきて。今は異能を鍛えてあげている生徒でもやはり少しは実戦になれさせた方がいいわ。ただ条件があるわ」
条件、ねぇ。あらかた予想はつくが一応聞いておこうか。
「条件は異能空間が使えるようになったやつか?」
「そうね。それがベストだわ。でも私はあなたのことも信頼してるし愛してもいるからあなたの好きな子連れてっていいわよ。ただ死ぬことだけは絶対に許さない。だから絶対に死なないような子を連れて行くことわかった?」
死なないような子はある意味いい方的に失礼だが。うーん。そうだな、ようはすきな奴連れてっていいんだろ。だったら
「マルとモルクを連れて行く。いいよな」
俺はオードに聞くとオードが俺を睨んで
「理由を聞こうかしら。マルは申し分ないわ。彼女の成長速度はすごいと聞くしね。実戦経験をさらに積めばもっと強くなるわねあの子は。ただモルクを選んだ理由は私はわからないわ」
モルクを選んだ理由か。俺も正直なんでモルクと頭の中にすぐ浮かんだかはわからん。だが今回の依頼でモルクを連れていけばきっとモルクは一皮むける。俺の直感的なやつがそう言っている。
「直感的なやつってのは我のことか?」
お前じゃねぇよ異能王。この1ヶ月何も音沙汰なかったくせによ。
「なぜ我が雑魚どもの稽古をつけてやらねばならん。そんな面倒は愚民のすることよ。ま、確かに我も少しは悪いと感じているからいいことを教えてやる。モルクは連れていった方がよいぞ。その方が奴のためにもなると我は思う」
こいつこんな珍しいことも言うのか。ならモルクも連れて行こう。




