過去
学園長室に着くとモルクはドアをノックする。
こんっこんっ。
「誰ですか?」
「私よ。ショウがおきたから連れてきたわよ」
「ショウが目覚めたのなら私に最速で報告だけしなさいと言ったはずです。わざわざ連れて来いなどと言っていません。ショウはまだ万全ではないんですから万全じゃない状態で歩いてさらに怪我をしたらどうするんですか?あなたが責任をとるんですか?」
どんだけこいつ俺に対して過保護なんだよ。かりにも敵の大将だったんだぞ。お前は
「まぁいいわ。少し待ちなさい」
俺とモルクは学園長室の前で数十分待たされた後学園長室から
「ショウだけ入りなさい。モルク。あなたは帰るといいわ」
「わかったわ。私も学園の復興を手伝いたいし今回は帰ってあげる。それじゃ。ショウ無理はしないでね」
モルクが俺に言うとすぐにモルクは移動し俺は学園長室に入る。学園長室ではスーツ姿のオードがたくさんの書類の山に目を通していた。忙しそうだな。
「忙しいのであればひきかえすが?」
「問題ないわ。それに大事な話があるしね。あなたの体調が万全になってから私からあなたの部屋に伺おうと思っていたけどまぁいいわ。今から話すのはなぜ私が暗黒企業を経営していたかよ。後ゼム。あんたいるんでしょ?」
オードが天井に向かって言うと天井の板がパカっと開いて
「なんだ気づいてたか」
「何年一緒にいたと思っているのよ全く。あんたもいた方が話ははやいからあんたもいなさい」
オードが言うとゼムは「へいへい」と答える。オードは一度咳払いした後
「まず私とゼム、後アーネにこの前アクロバートデパートで戦ったと思うけどアスカルトって爺さんがいたでしょ?この5人はみんな知り合いよ。あなたの記憶にはないだろうけど。丸っとアーネのやつにいじられていると思うから」
俺がオード達と知り合い?だからあの時オードと会ったとき初めてだった気がしなかったのか。
「ショウ。あんたは高校生なんかじゃないわ。もうかなり歳をとっているわ。おっさんとは言いたくはないけどね」
「ちなみに俺は君らより歳下だぜ。あんたらの中でいえば若手のホープ」
「うるさいバカ。少し黙ってな」
冗談混じりにゼムが言うとオードはゼムを睨んでいう。おー。こわいこわい。
「私らは昔は仲間だった。今は存在してはいないけど昔はこの世界はもっと荒れていたのよ。私らはそんな荒れた世界を管理する為に体をいじられた者達よ」




