ショドウ 2
ショドウ先輩は俺に殴りかかり俺はショドウ先輩の攻撃を真正面からうけとめる。
「何で先輩を置いていく必要があるんですか?先輩は強いのに」
「戯言を。俺様は弱い。ただそれを認めてしまえば俺様は俺様でなくなる。だから俺様は強いと。そう言い聞かせていた。チームメイトの前で自分が弱いなどと弱音ははけないからな。だが今回のことでよくわかったのだ。俺様は弱いと」
ショドウ先輩は弱くはない。普通に強い方だ。だがアーネ達と比べてしまうと自分が弱いと錯覚してしまうんだろう。だけどショドウ先輩は初見殺しの異能はじゅうぶん強いし、それを補っての実力がある。しかもこれが異能空間をまだ使えていない状態でだ。だからこそ、だからこそショドウ先輩は奴らを潰す存在になれると俺は思っている。だけらまずはその諦めきったところをきょうせいし異能空間を目覚めさせる。
「先輩!もっと攻撃してきてくださいよ!先輩はもっと強いですよね!」
「うるせぇ!俺様は、俺様は俺様は俺様は、弱い!なんべんも言わせるんじゃねぇ!」
無我夢中で俺のことを怒りのままに殴りづけるショドウ先輩。先輩、怒りのままに攻撃するのはいい。正直なところ先輩の異能解放の条件がわからない。他の奴ら、例えばペロちゃんとかだが使い続ければいずれはわかるんだろうが先輩のはそういう部類には入らないと思う。だからこそ今は先輩のやりたいように攻撃させる。
俺がそんなことを考えていると異能王が俺に対し頭のなかで
「おい。そこの間抜けは何をしている」
間抜け?先輩に対して間抜けはおかしいだろ。
「そいつはなぜ異能解放を使わない?そいつの異能解放はマジにやばいやつだぞ」
は?なんでお前が先輩の異能解放の能力しってんだよ。
「我は異能王だから当たり前だ。そいつに異能解放をつかわせろ。そいつはマジにつかえるやつに化ける」
使えるやつになるだと?異能王に従うのも癪だが俺の異能だ。とりあえず言うだけ言ってみるか。
「先輩。異能解放がつかえるぞ」
「そんなことは知っている」
え、じゃ何で使わないんだよ。ていうかまだ異能解放をできてないって
「いや使えることは知っているが使いたくない。俺様の異能は初見殺し。ならばそれに類するもの。弱いに決まっている」
「そんなもん使ってみなきゃわならねぇだろ。使わないというなら殺す気で先輩をボコるぜ」
よし。異能解放を使えることはわかった。ならば先輩が使う状況にしてやるだけだ。




