あまい男
「お前に何がわかるというんだ!お前のような炎を使える異能!俺様の異能は初見相手にしか使えない!それにどれだけ鍛えたところで普通に実力で勝つことなど俺様にはできない!」
ショドウはキーラに言うとキーラはふらふら立ち上がりながらショドウに近づき
「舐めたこと抜かしてんじゃ、ねぇぞ。どんな異能だって使い方次第じゃつえぇんだよ。それになぁ。お前の異能はまだアーネのやつにはみられてねぇはずだ。異能空間を使えるようになればお前はもっとできるようになるはずだ。だからぬるいことをぐじぐじと言ってんじゃねぇ」
「っ!うるせぇ!今回俺様は全く役に立てなかった!ブラードの野郎もショウがいなけりゃ俺様は死んでいた!」
ショドウがキーラに対し叫ぶと俺はショドウ先輩に近づいて顔面を軽く殴る。
「ショドウ先輩。甘えるのはやめろ。正直なことをいうとショドウ先輩がいなけりゃブラードとの戦いはきつかった。それほどにブラードはうざかった」
「でも最終的には1人でも勝てたと思ってるんだろ!違うのかよ!」
ぐぅ!先輩なぜか俺のことよくわかってきたな。知り合ってまだ数日しか経ってないのに。
「お前のことは正直噂になってきた頃から目障りだと思っていた」
そうか。目障りだと思っていたのか。ならば
「ショドウ先輩。そこまでいうならここでやりあおうや。ペロちゃん、キーラ。みんなを連れて先に行ってくれ」
「そんなショウ!こんなバカ相手にすることないわ!なんなら私が氷漬けに」
「だめだペロちゃん!ペロちゃんは仲間を殺したくないんだろ。それに俺の異能は先輩の甘さをたたきなおすにはもってこいだからさ。それにペロちゃんは性格に難はあるけど頼りがいがあるのは事実だから」
俺はペロちゃんに必死に頼み込むとペロちゃんは少し照れながら
「し、仕方ないわね。ショウちゃんが言うならわかったわ。でもまだ敵がいるかもしれないんだから2人とも油断しないでね」
「ふふ。そちらこそね。まぁ炎の異能と氷の異能を使う2人がいて戦おうとするバカがいればの話だけどね」
俺がペロちゃんに言うとペロちゃんはまだ燃えている体のキーラを軽く凍らせながらアクロバート大監獄の最深部から階段を上がっていき、ペロちゃんに続いてモルク達も上がっていき、俺とショドウ先輩だけが残る。
「さて。みんな行ったところで始めようか先輩」
「・・・俺様がお前とやりあわなければならないとはな。ショウ。俺様が負けたら俺様をおいていけ。俺様は情けなどいらないからな」




