ペーロス・ロコ
数分歩いて行くとボルゴレアの姿が見えて来た。
「あ、あの先輩、こんなとこ、で、見張って、いたのか」
「いえ。あの人は見張りはちゃんとしていませんよ。ただ先生が来た場合自分がやったわけではないという為に私が倒した先輩方を先生に見せつけるためにいたんじゃないですかね?あの先輩にもそれなりの地位的なものがあるらしいですから」
地位、ね。確かに生徒会長と少し関わったぐらいで俺をボコるぐらいだし何か権力を持ってるんだろうな。そう言えば副会長とか言っていた気が。
俺がボルゴレアについて考えている際に、ボルゴレアの近くにまでキリさんが近づくとボルゴレアと戦っていたのはペーロス先輩だった。
「ぺ、ペロちゃん!」
「あら。あの方とお知り合いなんですか?ショウ」
「ああ。初日に、助けて、もらったんだ。今、みたいな、状態、になって、いる時に、ね」
俺が姿を現したのをみるとペロちゃんはこちらをみて
「ショウちゃーん。ご無事でっか!」
な、なんか余裕そうに聞いてきたな。
「無事だよ。キリさんのおかげでね」
「そうでっかそうでっか。キリちゃんは優秀でござるからな。にんにん」
な、なんかペロちゃん。情緒不安定じゃないか?大丈夫なのか?
「ふ、ふざけやがって。ザコ助。てめぇマジで調子にのってんな」
「え、のってないですけど」
俺全然調子にのってないし、なんでそもそも俺なんかに絡んで来るんだ?この人は。
「いいか。ペーロス・ロコは1年の時、テンダー上位入りを果たし、さらには今の順位は2位だ」
・・・2位?テンダーで2位ってことはつまり
「そう。何を隠そうこのペロちゃんは2年生で2番目に強いのです!えっへん」
胸を張ってわざと俺に言うとその隙にボルゴレアはペロちゃんに近づき
「ガラ空きだ!ペーロス・ロコ!」
「ガラ空き?何言ってるの?君みたいな卑怯な先輩に対してのハンデだけど?」
「!?馬鹿にしやがって!くらえ!雷撃!」
ボルゴレアが雷を手に纏わせたパンチをペロちゃんに向けて放つがペロちゃんは避けて
「ざーんねん。君程度じゃ私に触れることもできないよー。卑怯な生徒会の副会長さーん」
馬鹿にしたようにペロちゃんが言うとボルゴレアは頭に血が上ったようにブチギレて
「上級生への敬意がたりねぇな。なぁ!ペーロス・ロコ!」
ペロちゃんに言い放った後にボルゴレアは俺とキリサキに急接近してきた。




