炎炎ノ世界
「ぐふっ!」
キーラは血を吐いて地面に倒れる。
「キーラ。君のその全身炎の身代わりの体になるやつは君の真異能だよ。でなければそんな状態に慣れるなんてありえない」
「は、は。何、言ってん、だか。俺様の、これが、真異能なら、俺様は、どれだけ弱いん、だよ。異能空間、とやらさえ、まともにつかえないの、によ」
キーラは倒れながらアマスに言うとアマスは糸をキーラに放つ。やばい!あれをくらえばキーラは!
「ショウ、ペーロス。ここは、俺様に任せろ」
キーラは急に立ったかと思えばアマスの糸を焼き尽くす。
「キーラ!無理をするな。お前その体で負けたら死ぬんだろ!」
「は!俺様がこんなカス如きに負けるかよ。いいか。俺様はなぁどんだけ異能を強くしてもらおうがアマス。お前如きには負けねぇんだよ!」
「口でならばどれだけでもいえる。お前如き僕の敵じゃない。くらえ水糸」
アマスは水の糸を何本もキーラに向けて放つ。
「仕方ねぇ。本当なら使いたくはねぇがしょうがねぇか。ショウ。お前は大丈夫そうに見えるから連れてくぜ。異能解放」
キーラが異能解放というとキーラに向けられた水の糸は全て熱で溶けてアマスのはりめぐらされていた糸も全てとけおちる。
「本当なら隠しておくつもりでいたんだが仕方ない。お前如きに見せるのは勿体ないが見せてやるよ。俺の異能空間、炎炎ノ世界を」
キーラが言うとアマスに向けて地面から黒焦げの体の人が近づいていく。
「こんなこけおどし僕に通じるとでも?」
「もちろん通じるさ。この空間は罪を感じている人には辛い地獄の空間だ。ちなみにそいつの体に触れた時点でお前は焼け死ぬ」
アマスは逃げようとしたがなぜか逃げるのをやめず黒焦げの人をただ見ていた。なんでだ?なんで奴は逃げない?逃げないと死ぬんだぞ。
「なんでやつが逃げないか分かるか?ショウ」
「いや、わからん。なんで逃げないんだ」
俺がキーラに言うと俺の異能、異能王が
「我が説明してやろう。我らにはあの黒こげの人はただ焦げた人に見えるが奴からすれば自分の殺した人間に見えている。だが普通ならば抵抗するか恐がるはずだがな」
確かに普通のやつならそうだと思うしアマスのやつが自分が殺したやつに見えてもなんであんな無抵抗なのかわからない。まるで受け入れるかのようだ。
「俺様の予想だがやつは自分が殺したやつ。学園長のことを見てるんじゃねぇか」




