マルの過去
「私はこの学園に来る前はある施設にいた」
「ある施設?孤児院かなんかか?」
俺はマルに聞くとマルは首を横に振る。なんだかあまり話したくなさそうだが大丈夫だろうか。
「話したくないなら無理に話さなくてもいいんだぞ。別に俺もマルの過去を探ろうとしているわけじゃないからな」
「大丈夫。私には目的がある。ショウにはいつか手伝いをしてほしいとも思う。今日と昨日の戦いでショウがかなり強いことはわかった」
たった2日で何をいうんだが。確かにキリサキは強かったが今日相手をしたアデンとジーノルドは、いや。ジーノルドは異能の使い方が意外にうまかったな。
「私は施設の中で物に過ぎなかった。私はもう人生を諦めていた。逃げたら即殺されてしまうから。ただある人たちに助けられて私はここにいる。その人達はさっきギュウが言ってた招待状を送りつけた人、このエンドレアス学園のスカウトマン。私を見つけたスカウトマンは私を助けたはいいけど私の代わりに施設の奴らに殺された。だから私はいい職業を見つける前にそいつらに復讐したい」
マルがそんな過去を過ごしていたとは友達がいないのにも納得がいく。きっと友達をつくれる余裕もなかったんだろう。
「そんな過去を過ごしていたとは。俺マルの話を聞いて涙がちょちょぎれそうだぜ。さぞかし友達を作る余裕もなかったんだろうな」
「ん?それは私が悪いからショウは気にしなくていい。私が友達いないのは私は施設で友達というものに興味がなかっただけ。むしろ施設にいたとき他の子達が仲良くしているのをみるとむしずがはしったくらい」
マルも結構歪んでるんだな。なんでそうなったかはわからんが俺マルのこと可哀想としか思えないよ。
「私は金持ちが嫌い。理由は貧乏人を見下すのと手を差し伸べたふりをして世間体を気にしてのこと。強者の考えでいることが腹が立つから。もしモルクが金持ちお嬢様で遊び気分でここにきたなら私はモルクとは今後やっていけない。だから寮でモルクと話そう」
「そうだな。それは話し合いでしかわからないからな。俺たちチームメイトのわりにマルとモルクのことはわかれていないからな」
俺がマルに言うとマルは
「ショウについては1つわかってることある」
「ん?なんだ?」
何をわかっているんだろうか?それなりのカッコいいやつとか?
「ショウは風呂を除くのが好きな人」
・・・その件またひっぱりだすんかい。てうちにしたんじゃないのかよ。




