乱入
「竜巻から放つ風の刃にこれを当てておいたんだよ。だから今君は痺れて動けないわけさ」
くそ。流石の俺でも状態異常はきつい。しかもこの痺れ。相当あのナイフに痺れ薬か何か塗ってやがるな。
「卑怯とかいうなよ?ヤクザの世界じゃこのくらい当たり前だ。むしろ1対1でやってる分だけありがたく思いな」
クレイダルはゆっくり俺に近づいてくる。俺はこんなとこで終わる男じゃねぇ。状態異常対策は全くしていないわけじゃない。だがもう少し時間がかかる。どうにかして時間をかせがないと。いや、俺の異能を使えばこの状況でも何とか
「異能解放!氷の世界!」
俺が対策を考えている間にクレイダルの異能空間はくずれ、上書きされるようにペロちゃんの異能空間、氷の世界が発動していた。
「何だと!」
「あらあらあらー。あなたも油断したわねぇ。所詮人なんて勝利を確信すれば油断するものよー」
ペロちゃんが俺の前に立っていう。ペロちゃんナイスタイミングだぜ!
「待たせたわねショウちゃん。安心して。私がいる限り目の前で死者は敵しか出さないから」
ペロちゃんが俺に言った後クレイダルの足元は徐々に凍っていく。
「っ!」
「さぁさぁ!凍りなさい!」
「なめるなよ!この学生風情が!お前ら如きにこのヴラッド組クレイダル・ダルがやられると思うな!」
クレイダルは凍った自分の足を砕いて凍るのをとめようとしたが砕いた瞬間また砕かれた足もとから凍っていく。
「な、なんだと!」
「無駄よー。私の異能空間で敵と認識された時点であなたは詰んだわ。それに私より異能空間がよわいのだからあなたの異能空間が消えたわけだしー。お疲れー」
ペロちゃんは手を振りながらクレイダルにいうとクレイダルは
「なめるな!異能空間がなくなってて異能が使えないわけじゃない!異能空間はつかうものがいなくなれば消滅する!だから先に殺してしまえばいいのだ!」
下半身がもうほぼ凍ったクレイダルは最後の抵抗で自身の異能、風をフルにつかい大きな風の球をつくる。
「くらえ!風刃玉!」
クレイダルの放つ風の玉がゆっくりペロちゃんに近づいていく。
「そんな風の玉、凍らせてあげるわ」
ペロちゃんはクレイダルの風の玉を凍らせようとしたが風の玉は凍ったかと思うと凍りは一瞬で斬り裂かれ風の玉はゆっくりペロちゃんを狙い近づいた。
「はっはは!そんな氷如きで僕の風刃玉がとまるわけないじゃないか!さぁ僕が先に氷漬けになるかお前が僕の風刃玉にきりきざまれるか!どちらが先か勝負といこうじゃないか!」




