アクロバート刑務所
俺たちはショドウ先輩についていき、数時間後アクロバート刑務所にたどり着く。
「おらてめぇらここがアクロバート刑務所だ。確かに案内したからな。それじゃ」
ショドウ先輩はアクロバート刑務所に着いた瞬間俺たちとは別行動をとる。
「コウク先輩はどうします?」
「そうだな。どうする?ヒール、ラブア」
コウク先輩は2人に聞くとヒールは
「私はラブアの意見に賛成する。コウクはどうでもいい」
「だめだよ。ヒールちゃん。言ってもいいけど本人の前で言うだなんて可哀想でしょ。せめて思うだけにしなさい。もう」
ヒールはラブアに「ご、ごめん!」と垂直に頭を下げて謝るが実質1番謝るべきはラブア先輩ではないだろうか。
「コウク先輩。おつです」
「は、はは。慣れてるから気にしてないよ。ま、ありがとう。礼と言ってはなんだがこれをあげよう」
コウク先輩から何かを手渡されたかと思うとそれはカレーパンだった。しかしいつの間に購入していたんだ?めちゃくちゃうれしいが。
「本当ならここに来る前に渡せたらよかったんだがちょっと空気をよんでね。冷めていたらすまない」
何時間も経っているし冷めているに決まっているだろうがと思いカレーパンを食べてみると
「う、うめぇ」
「そうか。よかった。僕の弱い異能だけど保存、保温がきいたようだ。僕の異能は食べ物を買った状態で保温できたり腐らないように保存できたりもする。人体にも使えるよ。僕の異能は。死体が腐る前に保存できたりもするしね」
いやそれ弱くはないだろ。使い方次第じゃすごく強いじゃないか。戦闘向きじゃないからおそらくエンドレアス学園だとDランク異能だと思うが。
「コウクはこの異能があるから使えるのよね。温かいご飯が食べれて私は幸せよ」
ラブアが言うとヒールも頷く。
「ま、リーダーとして面子は立たないけど君たちにはそれくらいはしないとね。特にヒールにはかなり頑張ってもらっているからね」
「気にすることじゃない。コウクのためではないから。全てはラブアの為」
・・・コウク先輩って本当に可哀想だよな。ご飯ってわりと大事だぞ?
「コウク先輩。カレーパン。まじ美味かったです。何かあれば必ず助けます」
「はは。そうかい。ま、そうならないように期待しているよ。ラブアはどこかいきたそうでもないし刑務所にくることなんてそうそうにないだろうから僕はこの辺を散歩してくるよ」
コウク先輩が俺たちに言うとラブア達はコウク先輩の後につづいた。




