ペール回収
「助かった。それでショウはこれからどうするの?」
「俺は後モルクを探す。モルクはキリさんと同じ班だから一緒にいるはずだ。ついでにキリさんも助けようとな」
「そう。私もついてく。モルクは心配」
マルが言うと俺はペロちゃんにまず
「な、ペロちゃん。こいつどうする?」
「うーんどうしようか。とりあえず凍死か体をこおりづけにして放置か顔面殴りまくって殺すかかなー」
全部物騒だな。けどペロちゃんの異能ならこおりづけにしておいても問題ないはず。
「ならこいつはペロちゃんの異能でこおりづけにしてここに放置して」
「待て。妹は回収させてもらう」
俺とペロちゃんの背後に急に色黒の金髪男が立っていた。
「!」
「簡単に背後をとらせてくれるなんて君らは優しいね」
「そんなわけないじゃーない。足元見てみ」
ペロちゃんが言うと金髪色黒男の足はこおりづけにされていた。
「あらら。道理で冷たいと思った」
「素直に正面から来れば足を凍らされずに済んだのにばかねー」
「あっはっは。この程度で勝ったと思っているのかい?ちょろいやつだね。ふんっ!」
男は自分の凍らされた足を砕く。
「へー。簡単に足を捨てるんだね」
「そりゃそうでしょ。だって」
男は指をパチンと鳴らすと男の足はなぜか再生していた。
「へ?」
「な、なんだ。再生したのか?」
俺は男の元通りな足に驚く。まるで時間を戻したかのように綺麗に生えていた。
「再生?違うな。俺の異能は自身の時間を巻き戻せること。だから今のように足を砕かれたとしても自分の時間を戻して足がこおらされる前の自分に戻ったわけだ」
「へー。すごい異能ね。でもネタバレしてもいいのかしら?」
ペロちゃんは男に言うと男は
「別に構わないさ。だって対処できないだろ?俺の異能には。とりあえず今回はペールの回収がせんけつだからひかせてもらうよ。それじゃ」
男はペールを回収して俺たちの前からさっていく。
もちろん俺たちも黙って見逃すわけがない。ペロちゃんは氷の異能で攻撃し、俺は近づいて殴りかかったりもしたが全て避けられ男に逃げられてしまった。
「逃してしまったな」
「そうねー。でもいいんじゃない?あの程度なら倒そうと思えばいつでも倒せるわよ。私の異能とショウちゃんの異能にスペックがあれば大丈夫よ。逃しちゃったもんは仕方ないし、とりあえずショウちゃんのチームメイト、探しますか!」
ペロちゃんははりきって俺とマルに言った。




