アクロバートデパート
「おはようございます。今日はどこに行かれるご予定でしょうか?」
警備の人は俺たちに聞いてくるとモルクが
「今日はアクロバートデパートに向かいますわ」
「左様でございますか。今日出られると明日は外出は禁止となりますがよろしいでしょうか」
「かまいませんわ。それでは行ってきますわ」
モルクが警備員の人に言うと学園の門が少しだけ開き、人1人くらいの狭さだけ開いて1人ずつ門から出た後学園の門はしまる。
「なぁ。これってどうやって帰ればいいんだ?」
俺がモルクに聞くとモルクは驚いた顔で
「ショウ。あなたそれ私に本気できいますの?」
「ああ。まじもんのまじよ」
俺はモルクに言うと「はぁー」と珍しくでかいため息をついて
「全く。あなたは授業中何をしているんですの?授業の時説明していたではありませんの」
そんなこと言われても授業中はめんどくさすぎてほとんど寝ていたからな。
「悪いな授業中はほとんど寝ていたからな。ちゃんと聞いてない」
「呆れましたわ。それでよくテンダー入りしたものですわね」
「そりゃ自分は強いですから」
俺は自慢げに言うとモルクはまた呆れながら
「私なんでこんな人に惚れてしまったんでしょう。みると辛い部分もありますわね。とりあえず説明しますわ。まず学園の警備員の方には全て生徒のカードキーのようなものを所持していますわ。生徒が外出する際、そのカードキーを警備員の方が学園長にまで手続きして誰々が出かけましたと学園長に報告し、学園長はパソコンに記録するのですわ。記録された生徒は許可がない限り学園の外には出られなくなりますわ。今で例えますと私は土曜日に出かけましたから日曜日は学園の外には出られない。それが学園長が決めたから、という感じですわ」
ふーん。なかなかめんどくさくて難しいシステムだな。しかし学園長そんなこともできるのか。流石だな。
「帰るときは普通に警備員の方に名乗って顔認証だけでいいですわ。警備員の方は顔認証する道具を持っていますから。ちなみに暗くなる前に学園に帰らない場合は強制転移で学園に戻されるらしいですわ。この強制転移の技術は卒業生の方がつくったらしいですわ」
何をどうやってどこにいるかもわからない俺たちを強制転移させるなんて凄いな。戦闘空間の応用か?
学園の外出のシステムについて喋りながら歩いていると目的地のアクロバートデパートに到着した。




