ショウの判断
「・・・え?」
アンさんは自分がなにをされたかも分からずただきょとんとしていた。無理もない。急に両足がふきとんだのだから。俺の蹴りで
「あ、あれ?わ、わたしの、あ、足ないんだけど?シ、ショウ君」
「そうだな。俺が今蹴りとばしたからね」
俺はアンさんのそばで優しく言ってあげると
「せ、戦闘空間から、り、離脱します!」
アンさんは一瞬で戦闘空間から離脱し俺も戦闘空間から離脱した。
戦闘空間から離脱した後、アンさんが俺に対して即座に土下座してきた。
「シ、ショウ君。あ、あんな大それたことしてごめんなさい。お、お願いだから、き、嫌いにならないで」
「大丈夫だよアンさん。あの程度じゃ嫌いにならないよ。それより両足になにか違和感は感じない?かなり痛いとかさ」
戦闘空間での怪我は訓練所に戻れば残らないはずだがあまりに強過ぎればたまにダメージを受けた場所に対し後遺症が残ったりする。痛みのあまりな。
「だ、大丈夫だよ。そ、それより、シ、ショウ君も、か、片腕大丈夫?」
片腕?ああ。ふっとばされた片腕のダメージがないかってことか?
「大丈夫だよ。心配してくれてありがとう。それよりも」
俺はアンさんにモルクとキリさんに俺の近くに連れてきてと頼み、モルク、キリさん、アンさんの3人が揃ってから俺は
「土曜日の件だがやはり4人の方がいいと思う。だから4人で出かけよう」
俺は3人に言うとアンさんは大人しく「わ、わかりました」といい、キリさんは
「ダメだよショウさん。それじゃデートにならない私はショウさんの特別になりたいんだ。だから4人で出かけるなんてもってのほかだよ」
「私はキリサキとショウが2人きりにならないのであればそれでいいですわ」
キリさんだけが猛反対する。はぁ。仕方ないな。俺はあんまり目立ちたくないから出歩くとしても普通に出歩きたいんだが。学園だともう否が応でも目立つし。ここは譲歩してやる、というかアドバイスするか。
「キリさん。そんなに俺を惚れさせたいならその日に俺をメロメロにでもすればいいじゃないか」
「ショウさん。私は色恋沙汰はどうしたらいいかわからないんだよ。今の行動だってわからない。ただ。わからないなりに考えたのが2人で行動すること。そして私を知ってもらうこと。4人で出かけたら他の2人は可愛いだからショウさんを私がおとせるわけないわ!」
キリさんは地面にうなだれながら俺に言った。・・・いや俺はキリさんもじゅうぶん可愛いと思うぞ?




