キリサキVSモルク
「さてそれでは行くよ」
キリさんは腰に装備していた剣を抜きアンさんに斬りかかる。
「わ、わぁ!」
「何を驚いている。後無駄ちち揺らすな。腹立つ」
「そ、そんなこと、い、言われても。あ。シ、ショウ君!」
アンさんは俺を戦闘空間内で見つけると俺を見た後にキリさんの攻撃を、剣を指2本で挟んでとめる。
「・・・は?」
「私の異能はバレたくないからあなたに聞こえるくらいの声で言ってあげる。私の異能は狂愛。狂うに愛と書いて狂愛よ。好きな人のことを想像するだけで強くなれるし、更に視界に入る場所にさえいてくれればもっと力を発揮できる。今は100%のうちの20%くらいかしらね」
俺はアンさんとキリさんからそれなりに離れているから会話は聞こえないけど2人の戦いぶりは見える。しかしすごいな。アンさんが指2本でキリさんの剣をとめるなんて。
「20%くらい?舐めるのも大概にしなよ!私はキリサキ・キサキ!キサキ家の跡取り娘なのよ!あなた程度にやられれば私は!私は!」
キリさんはなんか叫びながら攻撃している。アンさんはその攻撃を全部避ける。アンさんって普段は頼りなさそうだけど普通に戦えば強いよなぁ。いい異能持ってるんだろうなぁ。俺はアンさんとは2度と戦いたくはないけど、なんか、直感的にマジに怒らせたらやばい気がする。前に訓練で戦った時マジに骨がきしむ音がしたからな。
「キリサキさん。あなたは有名な道場の剣士と聞きました。でもあなたはまだまだ未熟ですね。剣についてはわかりませんが」
「わからないなら何も言うんじゃないわ!私はショウを手に入れて親父殿を見返してやるのよ!私はやる時はやるこだって」
キリさんがアンさんに攻撃しまくるがアンさんは全部避けて数分後にあっさりとキリさんを倒してしまう。
あんなあっさり倒すなら戦う必要はなかったのでは?
キリさんを倒したアンさんはゆっくり俺に近づいてきて
「ショウ君。私頑張ったわ」
「う、うん。そ、そうだね」
前のアンさんとの戦いを体が覚えているのか若干体が震えている。バレてないよね?震えてるの。
「あらあらぴくぴく震えて。そんなショウ君も素敵よ」
ば、ばれてる。く、くそ!戦ったら絶対俺の方が強いのになんでかはわからんが体の震えがとまらん。
「ああ。やっぱり好きで好きで仕方ない。食べちゃいたいくらい」
す、好き?嘘だろ?
「アンさん。そんな嘘はつかなくても」
「この無駄ちち女!ショウから離れなさいですわ!」
モルクはアンさんに向かって異能で石のつぶてを放つがアンさんは避けてアンさんの目の前にいた俺にそのままモルクの攻撃は当たった。




