キリサキの異能
「はぁ。暇だな。早くあの2人終わらねぇかな」
俺はマルとキリサキの戦いを見ながらぼやいているとゴルドルが
「ふん。ド底民と同じく僕ちんも暇だなんてな。カゲロが使えなさすぎるのが悪いのか。流石はCランク異能だな」
ゴルドルが偉そうに俺に言う。こいつ、体は動かさないくせによく回る口だな。というかなんでこいつ俺に挑んでこないの?俺からやりに行けばいいのか?
「おい。ゴルドル。暇ならやろうぜ」
「え。いやだ。僕ちんは先に降参するから後は頼むぞキリサキ」
は?待てよ降参?何もしてねぇじゃないか。
「バカだな。わざわざなんで僕ちんまで貴重な異能を見せなきゃいけないんだ?頭をつかったらどうなんだド底民。今月テンダーチームランク戦があるんだぞ?手の内を晒すならせいぜい1人だよ。じゃあねド底民」
ゴルドルは「降参」と叫んで戦闘空間から消える。
「ゴルドル様は行かれましたか。ならば私はお二人を相手にすれば良いのですかな?」
「マルがいる。あなたは私を相手にしなきゃ行けない。あいつは今はいらない」
マルさんいらないとか言われたら俺ショックだし、さらに孤独なんだけど。
俺はマルの言葉に精神的にダメージをくらいながらもマルとキリサキの戦いを見る。
マルはキリサキの木刀を素手で掴む。
「あなたの異能。切り裂く系ではない」
「あら。よくわかりましたね。そうです。私の異能は木刀でなんでも斬れるとかそんないい異能ではありません」
「木刀。破壊する」
マルは木刀を握りしめて異能を使って爆発させる。木刀の破片がキリサキに向かって飛び散るがキリサキは全部避ける。
「!?」
「何かおかしいでしょうか?私の異能は肉体強化系とかではなく特殊な異能なんですが鍛えておいた方が私の異能はさらに使えますのでこのくらい造作もありません。ですが私の木刀を破壊した敬意を評して私の異能も見せましょう。どうやらあなたの異能はものを爆発させる異能のようだから」
ほう。マルの異能が爆発とあの木刀を爆発させただけで気付くとは。キリサキのやつやるな。
「いきますよ。ザ・ミスト」
キリサキは異能を発動する言葉をいうとキリサキの体から霧のようなものが溢れ、戦闘空間が全体的に霧に包まれる。これは、すごい異能だな。まさか戦闘空間すべてをのみこむとは
「本来なら使う気はありませんでしたがゴルドル様もいなくなられたので私の異能を遠慮なく使えます」
「キリサキ!どこいった!」
マルは大きな声で叫ぶとマルの声が聞こえたあたりからボコボコと誰かを殴るような鈍い音が聞こえた。
 




