ギュウとの決着
「うぐっ!」
な、なんだこのすごい蹴りは!こんな蹴りを受けたのははじめてだ。ギュウのやつなんで今まで本気を
「なんで今まで本気を出さなかったの?みたいな顔してるなショウ。実は僕この学園にいる間は強い人に寄生して適当に過ごそうかなと思ってたんだ。強い奴とか思われたら面倒だからさ」
わかる。それはわかるぞギュウ。でも強いやつに寄生しようとは思ってないけどな。上級生には目をつけられないようにしようとしただけ。ペロちゃんのせいでそれはもうほぼ無理なんだが。
「初めて学園で会った時、ショウを見てピンときたんだよ。この人は僕と似ているってね。だから僕は強くはないですよーって感じでショウと接していたんだけどでもショウといるとなんだかたまには本気でしてもいいかなって思ってバサラ先輩の時軽く本気を出したんだけど、バサラ先輩が心でもう僕に敗北したと感じたから僕の異能が発動してしまったんだ」
なるほど。ギュウの異能は敗北したら言い訳して自分にいいきかせるみたいな異能。それなら確かに本気は出せないな。
「でもショウは違うでしょ?ショウは敗北なんて認めない。だってショウは自分自身のこと最強と思ってるでしょ?」
「よくわかってるじゃないか。確かに俺は同級生に負けるつもりはもうとうないし今の同級生は強い奴は多いが俺ほどではないと感じている」
「だからこそ僕はショウとなら遠慮なくやれる。さ!とことんやろうぜ!」
俺とギュウは殴りあいの攻防を数分間続ける。楽しい。こんなに気持ちが高揚することがあるとは!異能は弱くても俺みたいに強いやつがいる。こんな感覚久々だ!
俺とギュウは互いにダメージをかなり受けてもう肩で息をしているくらいの状態でギュウは
「っ、はぁはぁはぁ。やっぱり、本気で、やるって、いい、よね」
「そう、だな。俺もギュウみたいなやつが同じ、学年にいてよかったと思うよ。でも」
「でも、そう、だね。僕の、負けだよ」
ギュウは負けを認め、戦闘空間から離脱する。っ!はぁはぁ。かなり、疲れたな。ギュウがあんなに、強いだなんて、全く。驚きだよ。キリさんより多分強いだろ。
俺はゆっくり残りの2人を倒すためにジーノルドとアデンを探していると俺のもとにマルが合流する。
「ショウ。ギュウはどうした?」
「ギュウなら、倒したぞ。モルクと相手のアデンは?」
「アデンなら2人で倒したけどジーノルドはまだ戦闘空間にいる。ジーノルドにモルクがやられて多分もうすぐジーノルドがここに来る」




