モルクとマルとの訓練
昼休憩が終わって午後の授業もあっという間に終わった後に俺は1年生訓練所に向かうために廊下に出るとすでにもうモルクとマルが廊下で待っていた。
「さ、早くいきますわよ。来週には私達1年生のチームランク戦。張りきってくんれんしますわよ!」
「モルクに同意。早く行こうショウ」
「ふ。そうだな」
俺は2人の言葉に頷くと1年生訓練所に向かい、訓練所に着くと3人で戦闘空間に転移し、俺がモルクとマルに稽古をつける。
「ていうかなんで俺が2人に稽古をつけてるんだ?おかしくないか?」
「え?何がおかしいんですの?アワロより強いショウに訓練してもらったほうがチーム的にもレベルが上がりますし、効率が良いではないでありませんか!」
「激しく同意。今までショウとやらなかったのはあの時のレベルだと訓練にならないから。今は私とモルクはそこそこ戦えるようになった。だから今ならショウに相手をしてもらっても大丈夫なはず」
モルクとマルはそれぞれ俺に言う。なるほど。コンビネーションだけでなく俺とも訓練できるよう2人で訓練していたわけか。水臭いじゃないか。俺に言ってくれれば鍛えてあげたのに。
「私とマルは2人で強くなる必要があった。前の戦い、ゴルドルチームとギュウチームと初めに訓練した際はあまりにも酷い結果になりましたわ。ですから私とマルは2人で鍛えてショウに追いつくことにしましたわ。ショウの異能にも頼りましたが」
ステータスの上書きだな。確かにあれでモルクのステータスは上がったし、アワロの教えとマルとの訓練で鍛えあげられたのか当初よりはかなり強い。これならアデンやジーノルドくらいには全然負けないだろ。
俺は3人は適度に訓練し、終わった後寮に戻り、そして何事もなくまた1週間平和に時間が経ち、土日は猛特訓で最後の総仕上げのように俺は鍛えた。この1週間の放課後はギュウとも顔をあわせていない。週末も会わなかったな。それに聞いた話でよれば誰も2年生のチームランク戦は見に行かなかったらしい。まぁなんとなく正解だと思うよ?ペロちゃんの試合を見なきゃ別に関係はないだろうけどさ。
そして学園に入学し最初の月の最後の週の朝、俺はいつも通りに行動し、寮を出て学園についた後クラスに入るとクラスはやたらピリピリしており、もう1年生チームランク戦が始まっているかのような状態だった。
みんな緊張しているのかクラスがいつもより張りつめた雰囲気だぜ。




