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第十三話 『職業を選択しよう!』

 俺と葉山が騎士団長との面会の為に戻った時には、もう大半のクラスメートは既に集まっていた。


「ぎりぎりだったね、清原君。」


 二十分程とはいえあのダンジョンに潜っていたというのに、疲れた素振りをほとんど見せずに話しかけてくる葉山。

 こういうところは、到底俺には真似できない。


「ああ、間に合って良かったよ。」


 途中俺たちはそこまでこの王宮を理解していないこともあって道に迷ったりしていた。

 その為、きっと遅れるだろうと判断して俺は「次元転移」で過去に転移をしたのだ。

 潜る前の時間軸に戻ってきたので、何とか間に合ったのだ。

 まあ、魔物の返り血を隠し忘れてクラスメート達に葉山が問い詰められるなどと色々ハプニングは合ったものの、何とかこの場に漕ぎつけた。


「では、そろそろペテラウス様が来られるので、こちらに集まって下さい。」


 騎士には見えない様な細い体型をした騎士が俺たちを呼び掛ける。

 ちなみに、葉山はクラスメートの女子たちと話に行った為俺の近くにはいない。

 俺たちは言われた通りその騎士の元に集った。

 すると、目の前にいきなり一人の男性が現れた。

 いや、正確にはそう錯覚した。


「いやぁ~、今日は集まってくれてありがとう。僕はのこの国の騎士団の団長をやっているペテラウス・クドワーニだ。これからよろしく。」


 ペテラウス・クドワーニと名乗った男は、微笑みながらそう挨拶した。

 俺たちはかなり驚いた。

 なにせ、ペテラウスさんから先程まで全然気配を感じなかっただ。


『この男、相当強いのさ。きっとあの気配の薄さまで到達するには並大抵の鍛錬で身に着けられるものじゃないのさ。』


 クルトもここまで唸らせる程の実力者だというのか。

 流石一国の騎士団の団長を務める男といったところか。

 その当人のペテラウスさんは、俺たちの動揺を感じ取ったのか説明を始めた。


「ああ、すまない、別に悪戯で驚かした訳じゃないんだ。ただ、簡単に僕の実力を君たちに示そうと思ったんだよ。」


 確かに、何となく自分のステータス自慢をし合っていたクラスメートの何人かは気まずげに目をペテラウスから逸らしたいた。

 まさに、あいつらにとってはけっこう効果抜群だったかもしれない。


「じゃあ、さっそく今日集まってもらった理由を話そうか。まず一つ目は、君たちの職業を決めてもらうことからだね。」


 確かに、ずっとステータスの職業という欄は気になっていた。

 ある程度落ち着いたら考えようかと思っていたんだけれども。


「いいかい、職業というのは別に君たちの仕事という訳じゃ無いんだ。ステータスにある職業とは、言わばこの世界での君たちの役割の様なものだと思ってくれ。」


 なんか、一気に話のスケールが大きくなったな。


「例えば、僕の職業である騎士皇は、別に僕がこの国の騎士団長だというのはきっかけでしかなくて、この世界に騎士の中の騎士だと認めてもらったということなんだ。まあ、自分で言ってて恥ずかしいけど。」


 この世界に認められたとか、今までの俺だったら何の根拠もなくアホらしいと切り捨てていたであろう内容だ。


「まあ、魔法やステータスが存在しない世界から来た君たちには少し実感しにくい内容だったかな。まあ、百聞は一見に如かずだしさっそく職業選択をしようか。一応、どんな職業が選べるかを周りの騎士に話して、どの職業を選ぶのかを相談して決めて欲しい。」


 周りには、大体五十名くらいの騎士たちが待機している。

 全員から何となく高レベルっぽい雰囲気を感じる。

 多分、騎士団の精鋭達かと思う。

 まだ俺のレベルが低いだけで、彼らは普通の一兵卒という可能性もあるけど。

 まあ、この世界に召喚されたばかりで俺はステータス等の常識に疎いし、彼らの意見を一応参考に出来るのは嬉しい。


『キヨハラ様、選択できる職業候補を見せて欲しいのさ。』


 俺が職業を決めようとステータスを開いた時、肩からいきなりクルトが話しかけてきた。


「まあいいけど、お前にはあんまり関係ないだろ。」

『オイラはミリエル様に、キヨハラ様が強くなる手助けをするようにと命令されているのさ。それに、もしキヨハラ様がとんでもない職業を選べたらそれを教えないとだしさ。』


 まあ、俺も勇者の端くれなのだから強いスキルを持っている可能性は十分ある。

 少し自分の職業に期待しているところはある。

 俺はステータスを開いて、未設定となっている職業欄をタップする。


職業 未設定

   職業候補

   ・配達員

   ・学徒

   ・忍耐者

   ・世界を跨ぐ者

   ・生還者



 おおっ、小並感だけど凄いとしか言えない。

 「世界を跨ぐ者」とか、絶対に強いじゃんか。


『は、はぁぁぁー-----っっ!?』


 だが、そんな俺の隣、というか肩の上から語尾が普通に戻る程とんでもなく驚いている奴がいた。



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