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走れ、ウマ娘。①

ウマ娘。まさかの・・・好スタートを決める!?


♣「――――――アリマさん、正気ですか!?」

♠「正気ですが、ナニか!?」

♣「お前、SNSで競馬とかアニメの話しをする度に、『ところで、ウマ娘は、無事にゲートインできるん(笑)?』『いつ、パドック(下見所)から本馬場に入場するん?』って、あのゲームのことイジりまくってたやんけ!?今さら、手のひらを返しやがって!!」

♠「その度に、ブンちゃんに『スマホゲームのこととか、いちいち聞いてくんな!』って、言われてたけどな(笑)」

♣「同じネタを繰り返して、いい加減、しつこかったからな!」

♠「いや、それは、事前登録の受付開始から、三年近くもサービス開始されなかったから……(苦笑)。パドックから、ゲートインまで、どんだけ待たせてんねん!!って思うやん?実際の競馬なら、『お知らせいたします〜』の場内アナウンスとともに、《発走除外》確定やで(笑)」

♣「…………で、その散々イジリ倒した『ウマ娘。』にハマった理由は?」

♠「アニメの二期のストーリーが良く練られてて、一期より面白かったから、ネタで事前登録だけしてたゲームも始めてみたら、意外に面白かった……」

♣「ナニを照れたみたいに言うてんねん!」

♠「いや、まあ企業案件で動画を上げてるユーチューバー以外は、だいたい、こんな理由でプレイし始めたと思うんやけど(苦笑)。けど、『パワプロ』のサクセスモードみたいで、サクサクとゲームは進むし、トレーニングできるウマのシナリオが、またイイのよ、これが!特に、ナイスネイチャとキングヘイローのシナリオ!!」

♣「おい!さっきは、ダイワスカーレットって言うてたやんけ!?」

♠「まあ、ダスカは、キャラクターデザインと声から入ったって感じかな?ブンちゃんなら、キャラを見たら理解できると思うけど」

♣「(スマホの画面を覗いて)あぁ〜、なるほどな〜。デザインと言い、喋り方と言い、これはアスカみたいなキャラが好きなヤツ向けのキャラクターやわ。お前、ホンマこいうキャラ好きやな……」

♠「勘違いしなでくれる!?オレは、『ウマ娘』から入ったニワカファンじゃね―し!実在のダイワスカーレットのデビュー前からPOG(注4:ペーパー・オーナー・ゲーム)で指名してたくらいの古参(?)ファンやからね!」

♣「誰に、そして、何のためにマウント取ってんねん!?」

♠「けど、ウオッカは、POGの指名馬選択の時、最後の最後で選択しなかったんよなぁ〜。あの年のオークスは、勝利を確信してたダイワスカーレットが直前で回避するし、ダービーでは、POG指名してたフサイチホウオーが断然の一番人気にも関わらず、盛大に馬券外にフッ飛んで、勝ち馬は、まさかの牝馬ウオッカ……。あの時は、どれだけ、自分の選択を後悔したことか……」

♣「いや、お前の自分語りと思い出話しは、どうでもエエわ……。けど、ウオッカとダイワスカーレットの対決が熱かったのは事実やな」

♠「そうそう!この年の春先から始まったウオッカとダイワスカーレットのライバル関係が翌年の秋まで続いて面白いシーズンやったと思うわ。ただ、『ウマ娘。』の設定にに不満があるのは、牡馬も牝馬も性別に関係なく女子という扱いにしてるから、ウオッカが牡馬に挑戦したダービー制覇も、翌年の秋天で牡馬を一蹴した牝馬同士の一&二フィニッシュも、その熱さと偉業であることが伝わりにくいところやねんなぁ〜」

♣「あぁ、オレもアニメの方は一期から観てるけど、牡馬も女の子キャラになってるもんな……。アレは、ちょっと萎えるな(笑)」

♠「ゲーム内では、シンボリルドルフもトウカイテイオーも牝馬限定戦に出走できたりするし(苦笑)」

♣「そうなんや(苦笑)さっき言ってたナイスネイチャとキングヘイローは?キングヘイローは、現役時代にお前が肩入れしてたのは知ってるけど……」

♠「そうそう!オレたちが高校三年生の秋にデビューしてさ、学校が終わってから、阪神競馬場にレースを観に行ったりしてたからな。デビューから三連勝してたのに、その時、初めて敗けたんやけど(苦笑)。でも、明らかに不利があってのものやった……。あの時は、まさかこの馬が、短距離G1を一つ勝つだけで終わるとは思ってなかった(笑)」

♣「キングヘイローって、スペシャルウィークとかグラスワンダーの同期やったよな?」

♠「そうそう!あと、エルコンドルパサーとセイウンスカイ!!」

♣「豪華メンバーやな〜。生まれた年が悪すぎる(笑)」

♠「その辺りを上手く育成のシナリオに組み込んでてさ……。期待の一流血統馬が、クラシック戦線で思ったような結果を残せずに、短距離路線にシフトしていくところとか、現役時代のキングへイローを追っかけてた自分としては、熱く込み上げてくるモノがあってさぁ……」

♣「あ〜(苦笑)『ウマ娘。』に始まったことではなく、競馬好きは、思い入れのある馬を擬人化してしまいがちやからなぁ〜(笑)ナイスネイチャは?特に、この馬の現役時代に思い入れがあったようなことは、お前から聞いたことなかったと思うけど?」

♠「ナイスネイチャの全盛期は、まだ中学生で、ブンちゃん知り合う前やったかな〜。『この馬、成績を見たら、いっつも三着やな〜』とは思ってたけど(笑)あと、高校の時、単位制クラスで成績発表がされる時に、本名ではなくニックネームを登録することがあったの覚えてる?」

♣「あ〜、高校一年の時やろ?何となく覚えてるわ。自分が、何と名乗ったかは、もう忘れたけど……」

♠「ブンちゃんは、『イギー先生』って付けてたんじゃなかったかな?」

♣「お前、よく他人のことまで覚えてるな……」

♠「で、自分は、ナイスネイチャと、同じく三着が多かったロイスアンドロイスの二頭を意識して『電光掲示板の番人』って、名前をつけたら、成績下位者が掲載される『掲示板の番人』になってしまった、というオチが……(苦笑)」

♣「笑い事じゃないやろ……。って、このツッコミ、今日、何回目やねん(笑)」

♠「で、『ウマ娘。』のナイスネイチャのシナリオの話しに戻るんやけど……。ストーリーも、善戦どまりだった現役時代の成績を反映して、同期のスーパースター・トウカイテイオーの活躍を目の当たりにするナイスネイチャ本人(?)は、自分に自信が持てない、という設定でさ。その壁を、プレイヤーであるトレーナーとともに、どう乗り越えて行くか、というシナリオで、徐々にナイスネイチャとの絆が深まって行く過程が―――。って、聞いてるブンちゃん?」

♣「…………。お前、熱く語ってるけど、アタマ大丈夫か?そもそも、ナイスネイチャって、牡馬=オスやん!」

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