フレンド登録
とりあえずキャラクターメイクは終わった
少し理不尽な所もあるが・・・。いややっぱ訂正!めっちゃ理不尽だよ!生体認証やってくれるわ!!
ちなみに俺のアバター名は[ユウ]にした。
特に理由は無いけどこれのが呼びやすいかな?と思ったからだ
「ではマジックソルジャー・オンラインについていくつか紹介致します」
金髪少女ミキはそう言うとこのゲームについて語り始めると要約するとこうだ。
この世界は剣と魔法を駆使してダンジョンに挑んでストーリーを攻略したりPvP(対人戦闘)で腕試しをしたり、鍛冶屋に雑貨屋を経営して最前線のプレイヤーにアイテムを提供したりとやれる幅が正直あり過ぎて何を始めたらいいか決めるのも楽しみの1つ。ならしい
ストーリーはやってからのお楽しみだそうで教えてくれなかった。
おい、案内役ちゃんと仕事しろよ!
ツッコミを入れたい所だがミキは一呼吸置いて本題に入った。
「さて、そろそろ始まりの街に転送させますが他に聞きたいことはありますか?」
「うーん特にはないかな。」
無いとは言ったが本当は山ほど聞きたいことがあるが後はわからなくなった時だけに聞けばいいと思い聞かなかった。そろそろ話ばかりじゃなくてゲーム内で早く動きたいという気持ちが大きかった。
「了解しました!では転送させますのでマジックソルジャー・オンラインをどうぞよろしくお願い致します!」
ミキはお辞儀をした後俺の足元に魔法陣を出現させると同時に俺の視界がゆっくりと真っ白になり転送された。
◇ ◇ ◇
視界が戻ってくると先程までいた真っ白の世界ではなく、巨大な街の中にいて目の前には街のシンボルマークっぽい噴水があり、付近には沢山のプレイヤーがいた。
自分の手を見て動かしたり足を見てバタバタと動かしてみたり・・・。
最後に大きく深呼吸をする
この感じ・・・ほぼ現実の世界にいる時の感覚と変わらない。
すげえ・・・すげえ!!!!
「・・・このゲーム始めて良かった!」
そう独り言をしてガッツポーズをすると目の前にメニュー画面が表示された。
「ん?メニュー画面?俺今どうやって出した?」
疑問に思って俺はさっきやったガッツポーズをもう一度してみるとメニュー画面が再度表示された。
なるほど
ガッツポーズをするとメニュー画面が表示されるのか
・・・何故ガッツポーズなんだ?
「嬢ちゃん。そんな事しなくても手を上から下に軽く振れば出てくるぞ」
後ろから話しかけられ振り返ってみると見た目がゴツいゴリラがいた。いや普通のプレイヤーなんだろうけど、なんかごめんなさい。どう見てもゴリラです。
それと同時に全く知らない人であった。ってか・・・
・・・マジか・・・普通に出るのかよめちゃくちゃ恥ずかしい・・・。
みるみると顔が真っ赤になって縮こまってしまうとゴリラはゲラゲラと笑い始めた。
「ガハハ!まあ嬢ちゃん初めて来たばっかだろうししょうがねえよ!」
「ぐ・・・ぐぬぬ」
ゴリラに言われた通り手を軽く振ってみるとメニュー画面が再度表示された。くそ、これ知らなかったら俺はこのゲームでずっとガッツポーズを晒してたかもしれないと思うとこのゴリラには感謝しかない。
「教えてくれてありがとうございます・・・」
まだ羞恥心が抜けてないせいかぎこちないお礼になってしまったがゴリラは気にしていないようだ。
「いいってことよ!これも何かの縁だろうしフレンド登録しないか?俺のリア友がなかなか来なくて暇だったんだよ」
ふむふむ
この人はリア友が来ないから暇だったのか
って俺今女の子の姿してるからこれってナンパじゃね!?
「えっと、あの・・・」
返答に困ってるとゴリラは無理だったらそれでいいぞ!って言ってくれているが何だか申し訳ない気持ちになる。
「大丈夫です!フレンドになりましょう!」
今度はハッキリと言った
こんなモジモジしてたらそれこそ女の子っぽくなっちゃうだろうからしっかりしなくては!
「お!ありがとうよ!ちょっと待ってくれ。俺が嬢ちゃんにフレンド申請するわ」
そう言ってゴリラはメニュー画面を開き手馴れた手付きで俺にフレンド申請をしてくると俺の目の前にピコンっと通知音が鳴ったと同時に
["ダイキ"さんからフレンド申請をされました。承認しますか?]
という表示がされた。
・・・・・・ん?ちょっと待てよ??
・・・ダイキ?
え?まさか・・・?
「・・・お前、大輝か?」
「・・・おう?そうだぞ?・・・え?」
その場の空気が凍った瞬間だった。
【悲報】ダイキ!ゴリラだった!!!
少しでも面白いと思った方はブックマークお願い致します!