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いせかいじゃーにー  作者: 麻祁
序章:いせかいじゃーにー
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初節:てっぽうみず

「嘘だろおい……」

 その光景に俺は目を疑った。

 降りしきる雨が視界を隠すも、それはしっかりと目に入っていた。

 全てを吹き飛ばすような轟音と共に、ありとあらゆるモノを巻き込みながら、こちらに向かってくる。

「……走るぞ!!」

 ボタボタと落ちる雨の音を吹き飛ばすように、麻祁の張り上げた声が耳に聞こえた。

 俺はすぐに振り返り、走った。

 どれだけ近づいて来てるかは分からない、ただ聞こえてくる轟音。

 前では麻祁が走しり、おれ――。

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