自キャラを愛そう!
『「底辺」と名乗るなかれ!』を投稿してから何日か経ちましたが、まだいろいろな方に読んで頂けているようです。
こんな機会、もう二度とないので、今のうちに!
……と、作者の密かな遊びを提案してみました。
初めまして、加瀬優妃と申します。
このたびは「自キャラを愛そう!」にお越しいただき、ありがとうございます。
あ、ひょっとしたら「2度目まして」(※出典:「読み専の悩み事」)の方もいらっしゃるかもしれませんね。
再び訪れて下さり、ありがとうございます。
……さて。
『「底辺」と名乗るなかれ!』でも述べたように、この「底辺」という言葉は「何か嫌だな」と思いました。
ちょっと突き詰めてみます。
……何で「嫌だ」と思ったんだろう。
……そうだ。
自分でこう名乗ることは、自分が作った作品、そして自分が作ったキャラを貶めているような気がするからだ。
「自分の作品は面白いはずだ!」
とか言ってる訳ではないですよ。
だって、「面白い」か「面白くない」は読者様が決めることですから。
作者が決めることではありません。
私が言っているのは……前回同様、あくまで、作者側の心意気です。
自分が生み出したものですよ? 作者が愛さなくてどうするんですか。
……という訳で、今回のテーマは、コレ!
「自キャラを愛そう!」
私は、自分の作品のキャラに、メチャクチャ感情が入ります。
主人公や仲間だけではありません。敵キャラもです。
でもこれが、話を書き続ける原動力になるのです。
「この子を活躍させたい」
「この敵の生きざまを見せてあげたい」
……などなどの想いが、話を広げていくきっかけになります。
それに、
「この人の結末を見届けないと……」
と思ったら、話を途中で終わらせることなんて、できませんよね。
自キャラを愛す、というと、何か、自分大好きのナルシスト人間みたいに感じる方もいらっしゃるかもしれません。
そういう面も否定はしませんが……ちょっと違います。
自キャラを一個人として愛すると、そのキャラと自分は異なる存在になるので……何て言いますかね、すごく客観的に見れるのですよ。
すると……あら不思議。
そのキャラがどういう道のりを経てこの物語に登場したのか、背景が想像できるようになるのです。
私はですね。
「この人は初めての遠足で張り切り過ぎて大けがした。だけど、全く懲りてないに違いない」
とか
「この人は女の子に冷たく当たって後日クラスの女子全員に囲まれた。それがトラウマで適当にやり過ごすようになったんだなあ」
とか、作中で使いもしないのに妄想していました。
(↑ここまでくると、ちょっと変態かもしれない)
では……どうやって愛着をもつか、ですよね。
私の場合は、最初はイメージカラーを決めて……それじゃ物足りなくなり、その後キャッチフレーズをつけました。……全員ではないですけどね。
それに、キャッチフレーズをつけると、そのキャラの言動とか役回りが見えてくるんですよね。
逆に言えば、キャッチフレーズをつけられないキャラは「それほど重要でない」もしくは「まだ掴んでいない」キャラだということになりますね。
いくつか私がつけた例を挙げてみますね。
「赤の爆弾娘」・「可愛すぎるストーカー」・「哀しきマリオネット」・
「鋼の聖女」・「白の王子様」・「闘魂シスターズ」・「昭和の男」・
「海なる母」・「器用貧乏」・「世話好きねーさん」・「黒の騎士」・
「悪魔の頭脳」・「俗世離れてます」・「不器用モンスター」
スッと決まって気に入っているのは、「可愛すぎるストーカー」と「不器用モンスター」ですね。
ちなみに、一人で二つ持っている人もいます。
続編を書くことになったので、役回りが変わったからです。
……知らない人が見ると、訳がわからないですよね。
さぁ、作家の皆さん!
自分のキャラに、キャッチフレーズをつけてみませんか?
わりと楽しいですよ。
(あれ……最後、何か趣旨が変わっちゃった……)
1月16日の午後のこと。
田舎の民宿「加瀬優妃亭」におかみの親友、Nがやってきました。
「お帰り~。大都市『異世界転生』に行ってたんやろ」
「うん、面白かった。……で? 何か、週刊誌に載ってたじゃん。あの団子」
「そーそーそーそー。月刊「なろう」の隅っこにも、ちょこっと」
「へえ……。で、また何か出すの?」
「……もう出した。これ、新商品『虹色に輝くおはぎ』!」
「……また、ヘンテコな……」(←優妃の奇行に慣れてる)
「ちょっと趣味に走ってみた」
「走り過ぎじゃない?」
「そうかもしれん。……でも、こんな機会でもないと試してもらえんし」
「売れてんの?」
「試食はちょこちょこしてくれるけど、買ってくれる人はいない」
「……だろうね」
「楽しいんだけどなー」
「いや、その前に買いたくなるような工夫しろや」
「ありの~、ままの~……」
「あんたの『ありのまま』は一般にはウケん」
「……そっか」
「……しゃあないなー。私が最初のお客さんになってあげるよ」
「わーい! まいどあり~!」
親友Nは『虹色に輝くおはぎ』を受け取ると、民宿に入って行きました。
……という、感じですかね。半日ほど経った現状は。(笑)