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お兄ちゃんの妹じゃないもん!  作者: ふう♪
第1章平凡な日常と偶然の出会い
21/28

第20話思わぬトラブル

夏休み編2話って短いかな…?もしかしたらもう少し続きます。あ〜キャラの掘り下げしたいけどどうやってするか全く考えてない…


 今日、初めてカズの妹……香織ちゃんにあったにもかかわらずあたし達は気が合うからなのか、すぐに打ち解けあった。


 例えばお互いのスタイルの話(あたしも香織ちゃんもかなりいい)とかあたしとカズの出会いとか香織ちゃんのカズへのいたずらの数々とか……

 思ったんだけど香織ちゃんって、小悪魔?


 それはさておき、そんなおしゃべりをしているうちにあたし達は仲良くなった。


 それなのに……


 あたしと香織ちゃんは2人で飲み物を買いに行った帰りに何故か2人の男に絡まれていた。


「なぁなぁ、そこの君たち。ちょっと俺達と遊ばない?」


 ナンパだ。あたしは瞬時にそう思った。ていうかジロジロと見ないでほしい。明らかにこの2人はあたしと香織ちゃんの身体を見ている。気持ち悪い。男ってやっぱり不純な生き物だわ。カズは……別かな? って、あれっ? なんでカズは別だって思うんだろ……あいつも男なのに……西強や大葉も変態だけどそこまで険悪には思わないし……


「玲那さん……」

「すみません、待っている人達がいるので」

 驚きと怯えがまじった表情の香織ちゃんの手を引き、立ち去ろうとする。が、 香織ちゃんの手を引くあたしの右手と逆の方の左手を男に掴まれた。


「なぁ、いいだろ?」


 それでも男達はしつこく、しかも逃がさないと言わんばかりにあたしの左手を強く掴む。ふり払おうにも力の差があり過ぎて振りほどけない。


「離しなさい……よ!」

「そんなに嫌がんなよ。俺達と一緒に遊べば楽しいからさぁ」


 いつの間にか男達はあたしの両腕を掴んで引きずり始めていた。どうやらあたしだけでも連れて行こうとしているようだ。香織ちゃんがその標的にならなくて良かったのがせめてもの救いだ。


「玲那さん!」

「っ……! なにすん……のよ!」


 その時だった。突如あたしの腕を掴んでいた男達が左右に吹っ飛ばされた。

 呆然と佇むあたしの視界に現れたのは怒りを露わにした西強と表情には出さないものの内心では怒りを秘めているであろう大葉だった。


「玲那ちゃん大丈夫!?」


 物凄く心配した表情であたしに駆け寄る幸。どうやら帰りが遅いあたし達を心配して3人が駆けつけてくれたらしい。


「ひっ……!? に、逃げろおおおお!」

「うわあああああ!」


 男達は西強の顔を見るや否や瞬時に顔を歪め、情けないことに半ケツを晒しながらにげていった。


「……なんとも言えない気分だな」

「ぷっ……やっぱり蓮真は……」

「おいこらそれ以上言ったらしばくぞ」

「分かった分かった! 分かったから首絞めるなぁ……!」


「玲那さん大丈夫ですか……?」

「……大丈夫よ。うっ……」

「玲那さん!?」

「玲那ちゃん!」


 次の瞬間、あたしは意識を失ってしまった。


 気がつくと、あたしはテントの中にいた。


「……ここは?」

「俺達のテントだ」

「っ! カズ!?」


 思わず飛び起きると近くにはカズだけでなく、みんなもいた。


「あたし……どうなったの?」

すると、幸が答えてくれた。


「玲那ちゃんあのあと急に気を失ったんだよ。ほんとビックリしたよ」


「それな。熱にでもやられたか?」


「あ、それは多分……うぅん、ちょっと熱にやられたかも」


 なんとなくみんなには言いたくなかった。あたしがちょっとした男嫌いだということを。


 小学校の頃からみんなに言われてきたけどあたしはどうやら他の子達よりも発育がいいらしい。でも、それで嬉しいと思ったことはほとんどなかった。

 周りの男子からの好奇や欲にまみれた視線。それが毎日突き刺さってくる。あたしにとっては気持ち悪くて仕方ないことこの上なかった。


 中学になってからはそれらの他に告白なんかもされるようになった。けど、その男子達はみんなあたしの身体目当てのようにしか感じられなかった。


 友達はスタイルがいいあたしを羨むけどそんなことあたしにとっては全く嬉しくない。むしろ貧相な方がよかった。

 そうしているうちにあたしは男子達を少なからず拒絶するようになっていた。ひどい場合さっきのように気を失ってしまう。

 

 まぁゲームに出会ったことでそのストレスも発散されていたんだけどね。特にお気に入りのゲームはアルドラだ。自分のキャラを動かしてプレイするのは好きだ。


 高校生になり、仲の良かった友達と違う高校にきたあたしは独りぼっちだった。けど、ある日曲がり角から現れたあいつと出会ったことによってあたしの生活は変わった。


 最初はあいつを変態かチャラい男子のようにしか思っていなかった。だって事故とはいえぶつかってきてどさくさ紛れのようにあたしに抱きついてくるし……でも不思議とあいつを拒絶することはなかったのよね……


 なんというかそこらの男子と違って優しそうというか、変な目で見てこなさそうというか……


 とにかく、口ではあぁいうけど彼はいい人なんじゃないかなとあたしは思った。それに、どことなくあたしがプレイしているゲーム、アルドラのPT仲間のチャットの口癖と似ているなぁとも思い、興味をもちはじめたのも事実だ。


 そして2回目の出会いは教室で。同じ学校だと言うことは制服を見て分かったけどまさかのあいつと同じクラスだった。あいつは私の姿をみるやげっという風な表情をするが、あたしはそれを見てますますあいつが気になった。放課後、あたしはあいつを追い回してやった。彼のことをもっと知りたいと思ったから。


 あいつを追い詰めると、まさかの出来事が起きた。それはあいつもアルドラをプレイしており、しかもあたしがよく組むPT仲間の1人と同一人物だったからだ。

運命なのか偶然なのか。それは分からないけれどそれからあたしとあいつはよく話すようになった。


 その後あいつの友達とも知り合った。最初2人の男の子が怖かったけどそんなことなかった。かなり変態だけど……


 女の子もあたしに気さくに話しかけてくれて友達になるのに時間はかからなかった。1人だけちょっと生意気でお兄ちゃん好きな女の子がいるけどね。


 あ、でも何にも言ってないのに入部したことになってるんだけどそれ誰も言わないのよね……青猫……この子もあいつと同じくあたしがアルドラでよく組むPT仲間でリアルで偶然? 知り合った子なんだけどこの子の時はちゃんと顧問の先生に入部届けだしていたのよね……もしかしたら誰かがさりげなくだしてくれたのかもしれない。あたしがこの部に入部すると分かってて。


 想像していた高校生活とは違うけれどなんだかんだ楽しんでいるあたしがいる。海に行くことが決まった時迷わず行くって言ったくらいだし……べ、別に暇ってわけじゃないんだからね!?


 はぁ……せっかく香織ちゃんとも仲良くなれたし、今日は楽しめるって思ってたんだけどなぁ……




 あのあと、みんなあたしに気を使ってかあたし達は帰ることになった。なんかあたしのせいでみんなに迷惑をかけているようでここが痛かった。


「……城咲、大丈夫か?」


 帰り道、カズが心配そうに声をかけてきた。


「あぁあれね、全然大丈夫よ。みんなあたしのこと気にしなくて良かったのに」


 そう言って笑うあたし。嘘だ。正直かなりキツかった。だけど心配かけるわけにはいかない。


「んじゃ……またな城咲」

「……またね、城咲さん」

「……また明日」


 みんななんか湿っぽい声で言う。あたしは思わずため息をつきそうになるが笑顔で返事した。


「明日から学校なんだからみんなシャキッとしなさいよね! またね!」


 カズ達と別れ自分の家に入ろうとするあたし。けれどその近くに人影があることに気づいた。振り向くと香織ちゃんが立っていた。その顔は俯いている。


「……うちに入る?」


なんとなく発した言葉。すると香織ちゃんはぱっと顔をあげた。何か話したいことがあるかもしれない。


「……いいんですか?」

「えぇ、いいわよ」


 香織ちゃんをうちに入れ、あたしの部屋まで案内する。と、部屋に入ったところで香織ちゃんが口を開いた。


「玲那さん……大丈夫ですか?」


 何度も聞かれるあたり、やはり見抜かれているのか、あたしは思わず苦笑した。


「大丈夫……って言ったら嘘になるかも」


しばらくお互い沈黙する。しばらすすると香織ちゃんが呟いた。


「……容姿がいいって、よしわるしですよね……」


 それは、あたしが以前から思っていたことだった。


 そう。知らない女子には何故か嫉妬されるし、男子からは変な視線にさらされる。特なんてするわけがない。


「あたしも家族でプールに行った時にありました。その時は和にぃが助けてくれたんですけどね」


 香織ちゃんがそう言ったあと、しばらくの沈黙が訪れた。そしてどちらからともなくお互いに深いため息をついた。


「「なんで男子ってみんなあんなのばかりなんだろ」」


「えっ?」

「え……?」


 その言葉は、お互い見事にハモっていた。思わず苦笑するあたし達。


「……次からは気をつけないとね」


「そうですね。私達も楽し過ぎてその辺り見落としていましたしね。あっ、今度からは和にぃを側につけましょう」


「連れまわすとか引きずるとかの間違いじゃなくて?」


「あははっ、確かにそうですね」


 カズはあぁ見えて結構色々なことに面倒くさがる。その光景が容易に想像出来てあたし達は思わず笑うのであった。


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