1 一日の始まり
稚拙な文ですがノンビリとした兄妹の日々を書いていきたいです。
遠くから目覚ましの音が聞こえる。その音はゆっくりと確かなそれになってゆき、私は目を覚ました。
ぼやけた視界。映るのは当たり前だが自分の部屋で、カーテンから光が零れている。
「朝・・・」
ぽつりと漏らし、改めて朝を迎えた事を確認した。
が、体の方は事実を認めたくないようでどうにも布団から出る気がしない。
ノックの音。
「涼香、起きてるか」
続け様にドア越しの為、少しくぐもった兄さんの声。どうやら、体の方には諦めてもらわなければならない様だ。私は抵抗を続ける体に強く命令し上半身を起こした。
「起きてる」
少し小さかったかも知れない。
しかし、私の心配は必要なかった様で兄さんは短く返事してその場を離れていった様だ。
そして鳴り響く電子音。何か違和感があった。
「あ」
気付いて止める。職務に励んでいた目覚ましに謝って私はベッドから降り、小さく欠伸をした。
兄さんが作る味噌汁は決まって同じ味が続くことはない。ある時は味が薄かったり、それを指摘すると次の日に極端に味が濃く、今日も例外ではなかった。
「辛い」
どちらかと言えば薄味が好みな私はそう呟くしかなかった。
「・・・だなぁ。」
苦笑いの兄さん。心なしか意気消沈しているように見える。料理の道は厳しい様だ。
だからといって不味いわけではない。美味しいのだ、ただ味が濃味なだけであって。
「あ、無理して飲まなくても良いぞ」
そんな事できるわけない。作る人は食べてもらう為に作っている、それと同じで食べる人は作ってもらっているという事を頭に入れておくべきなのだ。
自分の為に作ってくれている、それだけで嬉しくなるものではないだろうか?
あくまでも持論に過ぎないけれど、私はそう思う。
兄さんの言葉に肯定の素振りをせず、味噌汁に口をつける。
「今度は失敗しないようにするよ」
ほら、また嬉しくなった。何も言わずに食事を続ける私。ぶつぶつと何事か呟きながら味噌汁を飲む兄さん。静かだけど何処か満たされた何時もの朝が在る。
何でもないようだけれども、これが私、有栖川 涼香と兄さん、有栖川 秋夜の朝の風景である。
秋「あとがきなんだが・・・・作者が居ないな」 涼「兄さん、メモがある」『この度は、このような駄文を読んで頂き有難うございます。誤字脱字、文法の使い方など、見るに堪えない文章だと思います。その時には存分になじってやってください。作者』 秋「・・・」 涼「・・・M?」 秋「えっ?」